浮き沈みの激しい雑誌の中で不思議に命永らえている小学館の「サライ」ですが、今回の特集は「平家物語」でした。通勤することがなくなりストレス解消のために買ってしまうという癖のような行為は消え去りましたが、それでも面白い特集には手が出てしまいます。 松平アナウンサーによる平家物語の朗読CDが付くというので見逃せなくて購入し、早速携帯プレーヤーに取り込んで居眠りの友としています。 前回の同様な企画は「奥の細道」でしたが、朗読を聞きながら山寺や中尊寺に参詣したのはいい思い出でありました。 山陽道には出かける機会が当面なさそうですが、スラスラと聞きなじめるようになった頃には行けるでしょうか? 高校以来の古典に親しむ機会を与えてくれる雑誌に感謝です。 文法という小難しいことを意識せずに古典を見聞きする方が当然ながら学校よりズーッと楽しいですね。
これまで趣味に合わせて色々な雑誌を買っていましたが、なかなかフィットするモノがなくなってしまった最近です。一番長く購読していた雑誌が「ラピタ」でありました。ところが何を勘違いしたのか四〇歳代以下の読者はお断りのコンセプトを捨てて見栄えのいいカタログ雑誌に変貌した途端、全く読みたくない本になってしまいました。その結果は昨年末で休刊という始末です。旧来からの愛読者を無視し、一見きらびやかな世界に船出をしたもののあえなく沈没ということのようです。編集長が替わる度に目玉を作ろういじくってきたようですが、創刊当初の季刊時代が一番楽しい本でした。 重い紙質、万年筆等々のオマケの増発というお定まりのコースが始まるとその雑誌は終焉のようですね。 創刊時の心に戻ることはなかなか難しいようです。最良の路線を屁理屈で変えた誰かに責任が及ぶことを避けるために読者はさておき廃刊するのだろうかと邪推してしまいます。 雑誌の浮き沈みを考えるだけでもその背後に多々ありそうです。 あ、脱線してしまった。