ヒトがなぜ嘘やデマや間違いを鵜呑みにしてしまうのか
その原因はいくつかあるが 基本的に全て先天的な情動に起因するものである
原因の一つは 自己過信である
「自分だけは絶対に間違えない」という過剰な自信は それ自体が満足感を得られる快楽(脳内麻薬)であるため ヒトはすぐに自己客観性を喪失して錯覚などの間違った認識を信じ込み また 気分的満足感故に「考え直してみる」ことをしなくなるのである
洗脳の話でよく取り上げられる「認知的不協和」とは 要するに「気分が悪くなる」ことであって 主観が論理客観性を阻害する先天的なメカニズムを論じているのである
自己過信による満足感というものは 一度自分が信じ込んだ内容を否定された時には 既に信じ込んだ過去の自分の頭の悪さを自覚したくないというバイアスが働くことによって 条件反射的に拒絶反応を示し 益々頑なに「自分は間違っていない」と盲目的に信じ込むようにもなるのである
これはもう ヒトの脳に先天的に組み込まれたシーケンシャルな反射的情動であって ヒトである以上は避けることができないものでもある
だが 情動そのものは選択不可能ではあるものの 情動に無為に無意識に流されることなく自己客観的に「考え」 「本当の目的」に則って行動選択をすること「も」可能である
主観的に「信じたい」という「思い(情動)」の強度程度だけで無意識に行動が決定してしまうのではなく 「信じるに価するだけの論理客観的根拠や証拠が存在している話なのか」を「考え」る理性によって ヒトはデマや嘘や間違った情報にも無為に流されないようにすること「も」可能となるのである
ところがヒトというのは どうしても自分の主観的印象の方を優先してしまい どんなに論理客観的論証を並べても内容を「理解」することなく ただ漫然と「知って」いることを自慢するばかりで 何が本当の真実なのかを自分の頭で「考え」て判断することは極めて稀である
ヒトがカルト宗教はエコーチェンバーや詐欺に引っかかってしまうのは 嘘やデマを主観的に「信じたい」と「思い」の強さを 自分の意識の中核だと錯覚していることが原因である
「意識の9割は無意識」と言われるように ヒトの感覚的意識の大半は実は大脳辺縁系によって促される無意識なバイアス(偏り)に過ぎず だからこそ「お茶くみは女子社員の仕事」などという因習を漫然と続けてしまう原因ともなる
「運動中は水を飲むな」といった非合理な話も 数々の不条理で根拠のない学校の規則が温存され続けてしまうのも 既存の「常識」という刷り込み学習された話に対する客観的検証性が全く働かないというヒトの脳の性質によるものである
2つ目として挙げられるのが 権威に対する盲目性である
ヒトは哺乳類であるため 産まれてくれば初期的には親を盲目的に信頼し 服従忖度迎合するものである
この盲目性が血縁続柄を超えて集団の中の統率者に転移したのが「権威」というものであり 権威を盲目的に信じておくことができれば安心満足という快楽が促されるようなバイアス(本能的な行動の偏り)が組み込まれているのである
左側頭葉の一部に強力な時期刺激を与えると 「神を感じる」ことがあるというが これは哺乳類としての「親に対する盲目的信頼」がコラムとして組み込まれているからであると考えられる
つまり ヒトというのは自分で物事の真偽を判断するよりも 短絡的に親や権威の指示命令を唯々諾々と鵜呑みにしておいた方が気分的に楽で 安心満足感が得られる仕組みが存在しているため スタンレー:ミルグラムによる服従心理実験のような結果も引き起こされるのである
○「サイバネティクスの観点から」
ミルグラムによる「服従心理実験(通称「アイヒマン実験」)では 「サイバネティクスの観点から」と題して進化的有用性の論証をしているが この書籍が書かれた時代にはまだ遺伝的進化というものが目的に則って都合良く引き起こされるかのような錯覚に基づいていた時代であって こうした「解釈」は根本的に間違いである
進化的にはヒトは限られた環境資源の奪い合い競争を勝ち抜くのに都合の良い習性を持った変異個体への収斂進化が促された結果として 封建的な序列による集団統率的協調性を発揮するようになったのであって こうした先天的な本能習性が暴走することによってヒトはデマや嘘を鵜呑みにして一方的な暴力によって物事を解決しようとするのである
ワクチンの安全性が100%確実なわけではないものの 喘息などの基礎疾患がある場合にはワクチンを接種しておいた方が打たないよりはリスクが低いとは言えるため 打つか打たないかは個人の裁量に任せているのであって それをワクチン反対派で集団になって暴力的に小児科医院に闖入して妨害するなどというのは 典型的なバカのヒステリックで無意識な情動行動である
なぜ こうした非合理な行動に陥るのかといえば 自分達の主観的な感覚を 短絡的に「正しい」と錯覚している慢心の共有(共感)に起因するものである
学校でのイジメにおいてもメカニズムは同じであり イジメをすることで得られる目先の快楽を複数で共有(共感)することによって得られる仲間意識の安心感ばかりが追及されてしまい 最終的には暴力が殺人にまで発展するほどに自制心が全く働かなくなってしまうこともある
他人に危害を加えることが仲間内での評価基準になってしまえば 必然的に危害が過激化しかしないのは当たり前の話である
他人を貶めている間は 相手との比較によって「自分の方が優位」だという感覚が得られ この快楽の中毒症状に陥ることで他人(被害者)を貶め暴力を振るう競争が始まってしまい 仲間内でより危害を加えられることが「評価」基準となることにより より酷い危害を加える者がヒエラルキーの統率者としての評価も得られるために イジメは殺人にまで発展してしまうこともある
それが大人なら自制心が働くかといえば ワクチン反対派の小児科医院闖入事件のようなバカげたことが起きることからも 年齢さえ重ねれば自制心が働くわけではなく 日本大学の組織腐敗が温存されていたことからも 学力偏差値の高い学府においても洗脳的エコーチェンバーは簡単に生ずるものなのである
東京大学医学部の学生が地下鉄サリン事件を引き起こしたのも 学力偏差値は知能や「認知的ワクチン」としては機能しないのである
「博士ちゃん」達というのは 将来のさかなクンや加藤英明や千住真理子のようなものであり 主体的に純粋に自分が突き詰めたいと思っているものがあれば イジメなんぞしている暇なんぞなくなるのである
他人からの評価に左右されずに 純粋に自発的探究心や好奇心を持てるものがあることによって 試行錯誤もできるようになるのであって 「教えられたこと」をただ「知っている」だけの知識でしかないから応用性が著しく欠如してしまうのである
遺伝的進化が生ずる過程には 膨大な「失敗(絶滅)」が伴う可能性の方が圧倒的に高いということも 遺伝的進化のアルゴリズムやプロセスを自分の頭で考えればわかるにも関わらず 「○○のために進化を選んだ」などという話まで鵜呑みにして あたかも遺伝的進化の全てが都合良く「成功」するかのような解釈まで鵜呑みにしてしまうことになるのである
これは 現状の学校教育における「教えられたことを 教えられた通りに答えられる」能力しか測っていない学力偏差値評価基準の欠陥によるものであり 教えられた内容に間違いや嘘があっても 権威と見なした相手の言っている内容を盲目的に鵜呑みにすることしか出来ないバカの大量生産システムが蔓延しているからである
学力成績という抽象化された「脳への報酬」に対する条件反射的行動バイアスしか働いていないからこそ 自分の頭で物事を論理客観的に判断しなくなり 教えられたことを「知っている」だけであって 内容に論理整合性が欠如していても 誰も気づかないという頭の悪さを大多数の大衆は存分に発揮しているのである
遺伝的進化というものは 「拡がりやすい遺伝子」への収斂進化が促されるだけであって バカの方が有利な環境であるならば ヒトはバカにしか「進化」は促されることはないのである
物事を論理客観的に検証しなくなる原因とは 本質的自発性による試行錯誤を経験せず 権威と見なした相手の言っていることを鵜呑みにすることだけが評価基準になっているため 情動が短絡的に行動に直結してしまい 自己客観的な論理検証性が損なわれてしまうのである
「他人から褒められると 気分が良くなる」 これはシーケンシャルなヒトの情動であり 快楽を感じる情動バイアスである
しかし ヒトは権威に逆らうことに対しての根拠のない罪悪感のような忌避感を抱いてしまう習性があるため 権威と見なした相手の言うことを安易に鵜呑みにしておく安心感(主観)の方を優先してしまい 権威と見なした相手の言っている内容を自発的に論理客観的根拠が伴う真実かどうかを検証しなくなる思考バイアスとして働くことで 権威と見なした相手に対する批判の全てを「間違っている」と錯覚するようになるのである
相手が京都大学学長だろうが 日本医科大学の特任教授だろうが 東京大学名誉教授だろうが ヒトである以上は間違えることもあれば 卑劣な嘘つきに過ぎないこともある
京都大学の松沢哲郎は 総額11億円もの研究費不正流用をやらかすという 約束事すら守れないバカであるにも関わらず 「チンパンジーの行動習性から 人間としての社会性を立証できるかも知れない」などという 実際には何の論理的根拠もないデマで大衆マスコミから人気を集め 文化功労賞まで獲っているのである
既に残虐行為を行ったロシア兵を チンパンジーの代わりに鋼鉄製のケージに押し込めて 彼らが一体どのような行動を採ったとしたら 既に行われてしまった残虐行為の反証(人間としての社会性の立証)になると言うのであろうか
いちいち説明しなければ誰も自分の頭では考えない上に 何度説明しても理解しないというのは もはや「バカ」としか言いようがないのである
面倒くせぇ(個人の主観的感想です)
ウクライナ軍への軍事支援をいくらしても 戦争そのものの再発防止にはならない
フィンランドやスェーデンのNATO加盟も同じことである
プーチン政権のような腐敗したバカ閣僚しかいない組織が出来上がってしまうメカニズム原因を解明しないことには 非合理な行動に陥るバカの再発防止にはならない
ウクライナ侵攻が起きる前にも 腐敗組織や洗脳によるエコーチェンバー現象は幾度も起きていたのであり 事象が小さな段階において徹底した原因究明によって 「ヒトがバカになる原因」がわかっていれば ウクライナ侵攻はもとより パレスチナやミャンマーでの野蛮行為にも応用できた可能性はある
「一つの大きな事象の陰には 無数の小さな事象が隠れている」のであって 小さな事象の段階で合理性のある対策を採ってこなかった多数の無責任さこそが 重大事象への発展を防げなかったのである
Ende;