2013~15年の間に、岡山県内で用水路や側溝に転落などして死亡した人の
数は、なんと79人にものぼる。さらに16年には6人方が亡くなっている。
県内の消防本部や県警本部などが集計したもので、それは他県と比べて特異
な数字であるらしい。
これを「ハインリッヒの法則」に当てはめれば、その陰には二千件以上の
軽微な事故があり更に二万件以上のヒヤリハットが発生していることになり、
これを見ても驚くべき数字であることが解る。
岡山県は県南部を中心に干拓地が広がり、用水路が張り巡らされていて、
岡山市だけでも総延長は4千キロにも及ぶと言われている。
当然のことながらそれら全てに安全柵や蓋をして、夜間照明を完備するこ
となぞ当然無理で、危険と認識されている箇所は500か所以上にも上り、市
町村などでは安全対策に努めているが、それでも終えているのはまだその半
数に留まっているらしい。
時折テレビや新聞などでも「用水路に落ち溺死」などと言う痛ましい報道
を見聞きする。これらは転落したことにより怪我をして、或いは意識を失い、
決して深くは無い水深でも死に至っている。
安全柵や蓋、夜間なら街灯が灯っていれば防ぎ得た事故なのかもしれないが、
ハード的な安全策が間に合っていないのが実情だ。
自転車走行や歩行で、落ちた側の個々人の行動に問題は無かったのかと何
時も気になるが、多くの報道はそこのところには触れていない。
ながら運転、ながら歩き、夜間なら無照明、酒酔など、危険に繋がる要因を
個人レベルでも潰さない限りは、痛ましい事故はこれ以上減らないような気
がしてならない。(写真は本文とは無関係 続)
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