簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

三菱自工前駅 (水島臨海鉄道に乗る)

2022-09-12 | Weblog


 水島駅を出て、国道430号線を跨いだ辺りで、港東線と分岐すると右
に大きくカーブしながら進路を西に向ける。
やがて視界が開け左手に水島港が見え、車窓からは海上保安庁水島保安
部に所属する多くの艦艇を目にすることが出来る。
線路は更に右に大きく曲がり、高度を次第に下げ地上に降りて行く。



 工場の側壁に沿っ行くと、左に廃止された西埠頭線の痕跡が見える。
貨物専用線で、800m程先の西埠頭駅が終着であった。
更にその先には周辺にある、三菱ガス化学や三菱石油などコンビナート
各工場への引き込み線が通じていたが、平成28(2016)年に廃止された。



 水島からは2分ほどで、やがて終点の三菱自工前駅に到着する。
広々と流れる産業道路(海岸通り)と、線路に挟まれた狭い場所に無理
矢理押し込め、申し訳程度の駅のようで、単式1面1線の地上駅だ。
ホームは随分と長いが、その幅は極めて狭い。
小さな上屋の下に僅かな椅子が有るのみで、駅舎どころかトイレもなく、
勿論無人駅である。



 倉敷市駅からこの「お雛列車」に乗った乗客の殆どが、先ほどの水島
駅で下りて行った。ここまで来たのは、カメラを手にした鉄道ファンと
覚しき者や親子連れら、僅か数名の客だけである。
思い思いに周囲に四散して、駅周辺の光景をカメラにおさめている。



 撮影を終えた面々は、やがて皆一様に、今来た水島の方に向け線路に
沿った路を歩き出す。この時間帯、折返列車が運行されていないからだ。
バスもないので水島の駅までは、線路に沿った道を1.2㎞程歩いて戻るよ
り仕方ないのである。(続)





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