簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

桜島の爆発 (JR乗り潰しの旅)

2012-03-23 | Weblog
 駅の大階段を降り駅前広場に立ってビル街を見ると、その上に青空があるの
にビルの隙間の向こう側が何となく灰色に霞んで、ごくごく薄いベールが掛った
ように見える。この場所も何となく埃っぽい・・とも違う、目や鼻や喉が何か特別
な鉱物的なものを感じているような感覚がする。



 そう言えば新幹線を降りた時、僅かながらホーム全体にも異臭が感じられた。
最初は、新幹線車両のモーターの発熱臭かと思ったが、ゆでたたまごのような
硫黄臭がしていた。

 駅前を行く人が、雨も降らない、日差しがきついわけでもないのに傘をさして
歩いていた。マスクを付けた人、コートのフードや帽子を被る人も多く見た。
口元にハンカチを当てて歩いている人もいる。



 駅前のバス停で、加世田に帰るバスを待っていると言う夫婦が、「今朝も小さな
爆発が有ったのだ」「今年に入って、もう何百回も噴火している」と教えてくれた。



 バスターミナルを発つバスが走り去るたびに、後ろに灰塵が舞い上がる。
時折吹き抜ける風で、辺り一面が白く霞む。



 足元を見ると、排水口に細かな石の粒のような降灰が溜まっている。
「どこかに腰を下ろす時は、先ず指先で確認した方が良いよ」とも。



 「バスに乗ったら左手に桜島が見えるのだけれど・・・今日は駄目かも・・」と言い
残し、その夫婦は先に到着したバスに乗り込んで行った。(続)


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