簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

後ろ髪引かれながら

2019-03-27 | Weblog


 人気の上高地だけに名勝・河童橋の周辺には大型の有名な宿泊施設が幾つも
立地し、それらは土産物店やレストラン、カフェ等を併設している。
そこではケーキや洋菓子、ジェラートなどは、ホテルのシェフが手掛けている
ところも多いらしく、それぞれが定番の人気商品を持っているので、見ればど
れも食べたくなり、欲望が止まらない。



 この先も一軒一軒お店を覗いていると誘惑も多く欲しくなるので、お店が無い
梓川の川岸に出る。
メインの通りからは少し入っただけなのに、そこには誘惑も喧噪も無い。
風が揺らす木々のざわめき、水音、時々鳴く鳥のさえずりだけで、足音だけがが
大きく響く。
後ろを振り返れば、雪の穂高は遠くにさがり、河童橋が細く小さくなっていく。
そんな秀逸な景観をしっかりと心に刻みつけながらバスターミナルに向かう。



 人気の地を巡るには、余りにも時間が短すぎた。
河童橋から更に奥まで行ってみたかった。スイーツもまだまだ食べたかった。
未練ばかりが次々と脳裏を駆け巡り、後ろ髪を引かれながらである。



 行きがけに利用したタクシーのドライバーは、携帯に電話してくれたら帰りは
上高地からでも3500円で良いと言い、名刺をくれていた。
本来ならタクシー料金は定額制で、バスターミナルからは4200円である。
これが合法なのかは知らないが、安いに越したことは無い。



 往復割引と勝手な解釈で自身を納得させ、歩きながら電話すると、予測をして
いたのか、もうバスターミナルで待機していると言う。手際の良いタクシーに迎
えられ、些かの高揚感を抱いたまま沢渡の駐車場に向かった。(続)





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