雀の手箱

折々の記録と墨彩画

仙人草

2016年09月14日 | 塵界茫々








 自宅への坂の登り口の大きな家は、人が住まなくなって4年、庭の手入れはされているようですが、片隅の物置小屋の屋根には仙人草がいっぱいに蔓を広げ、乳白色の花をつけて、白い屋根となって、この季節はかすかな芳香を放っています。
 坂の上り下りの時、なんという名前を持っているのかと、花の季節には気にしていながら、仙人草の名前にたどり着くまでだいぶ時間がかかった古い記憶があります。

 こうした形になるのは我が家も同じ運命と覚悟して眺めています。花はあるじを失っても毎年静かに咲いては地に帰って行きます。傍らの凌霄花の朱が目に沁みます。

 
 次々の台風の訪れで、すっきりした秋空は望むべくもなく、中秋の名月もどうやら無月らしいのですが、虫のすだきは暦通りです。

 
 つれずれの気晴らしに仙人草と凌霄花を描いてみました。










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