Noodle Style 是空＠堀川今出川東：ラーメン

今出川通を面して、お店の筋向かいにある白峯神宮では茅の輪くぐり（夏越大祓祭）の日。ルーツが地方出身者である似非京都人な私は詳しく知らないが、地元の心神深い方々が鳥居の前で一礼しては、この輪を三度くぐりする様子をしばし眺めていた。

なんかの拍子に、ちょっと行けば、季節ごとにいろんなところでいろんな習わしに出会うことが出来る。
このトシになってなお、知らないことだらけなのが京都の街である。なるほど「なのにあなたは京都へ行くの」と歌われただけのことは、あるのだ。

それはそうと、「是空」である。えーっと、オープン日は今年の４月１日だそうな。
ヲタな私の知り合いたちからは、ウマいという評価、ダメだという評価、両方が聞こえて来るお店でもある。

ほうほう、味玉無料サービス期間ですか。ソレはありがたや。

現一乗寺の「高安」プロデュースということで...

店内は非常にお洒落な雰囲気。私のようなオッサン一人ではちょっとためらってしまうほどにまでお洒落な雰囲気。（と、いいつつ、実は何ら気にせずに入店したが）デートで、あるいは女子会グループで訪れても違和感のない雰囲気は、ラーメンとしては珍しい...というコンセプトは現「高安」に相通じるものがある。

さらに、しっかりと祗園のリアル舞妓ハァ～ンの団扇などがさりげなく飾られていたりして「京都の店でっせ」という点もしっかりアピール。

何気に撮るテーブルも、こんな感じにちょっとお洒落になってしまう。

はい。メニュー表です。基本的には高安のメニューとほぼ同じような構成ながらも、デザートメニューなんかに、ナウでヤングな女の子をターゲットに含んでいる様子を感じる。

さてさて、なにより気になるのは、ゼクウのラーメンそのものである。
見た目はなるほど、いつしか並んで食べた一乗寺高安の鶏豚骨の濃厚目ながらも、伏見時代の「はなふく」や、こないだKTYのもり～んが限定で作ってくれた陸のトリトンに比べればスッキリ傾向の仕立て。いくぶん軽めながらもスープとしてのうま味は十分以上に乗っかっていて、美味しく味わえる。特徴的なのは徳島ラーメンよろしくチャーシュー替わりの豚コマと、白ごまをまとわせた辛子味噌がデフォルトで載っけられていること。
チャーシュー替わりの豚コマは、それはそれでウマいのでまあいいとして、辛子味噌をデフォルトとしている意図は如何に？

さらに特徴的なのは平打ちのストレート中太麺。これにより、本家「高安」ではあまり感じられない麺の存在感を引き立たせている。かように、ラーメン自体はかなりいい。

が、しかし、なんとも違和感を感じるのはこの箸と、

このレンゲ（いやスプーンか？）。
現高安もココ是空も、店内の雰囲気はとてもお洒落なのはともかくとして、ラーメンの器については、左京区高野玉岡町カーサエステ１Fで営業してした創業当時のものと同じ、ラーメンの器としてはごくオーソドックスな「双喜文に龍」の鉢である。
なのに、食事の時に働く五感の触感に訴える一番肝心なところで、何ゆえわざわざ金属製の箸を使わせる意図は何か？
ナウなヤングでない私には、なんだか歯医者さんの道具でラーメンを食べているような、いい知れぬ違和感があった。しかも、折角の平打ち中太麺を手繰りにくいと来る。
さらに、レンゲ（スプーン）についても、アレではスープを掬って啜るに極めて不便で、結局、掬うものがあるのもかかわらずスープを味わおうとするなら、（日頃、私はスープの序盤中盤に滅多にしない）デッド飲みをせざるを得ない。
...そもそも道具は、便利に使うためにあるもんだ。
お店自体として、はとても魅力的なお店だが、ハシとレンゲについてだけは、今回ひょんなところで不満を感じた。

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【Noodle Style 是空】
　11:00～23:00
　075-431-0211
　京都市上京区飛鳥井町252 フォルム堀川今出川1F
　Ｐ：なし

是空 （ラーメン / 今出川駅）

昼総合点★★★☆☆ 3.5