「アキラインスな普通の醤油ラーメン」@イエ

年末年始の休みに取り組んだ自作ラーメンは、ダブルチャーシューに清湯白湯・塩&醤油ダレと、かなりアレコレやらかしたヤツになったが、ここらで一度、「ごく普通の醤油ラーメン」を作ってみようと思い立った。今でこそ滋賀住みのワタシだが、約半世紀を京都で過ごした身にとって「普通の醤油ラーメン」とはつまり、第一旭やラーメン藤のような、豚骨というよりは豚肉の出汁が効いていて、たっぷりの青ネギととともにスライサーを通したうっすいチャーシューを絡めて啜る低加水ストレート細麺となる。

【メンマ】
最初に仕込んだのは、メンマ。
「作り始め」とは、一体いつの頃からをいうのかわからないが、業務スーパー(神戸物産)で買ってきた水煮メンマを、前回と同様に一旦完全乾燥させ、日持ちするようにしたものを今回も用いることにした。
そこに、酒とみりんを一旦煮切ってアルコールを飛ばし、醤油少々とおろし生姜で薄く味付けした調味液を作ったところに乾燥メンマを投入し、しばらく煮た。
煮ただけで、ある程度戻った。
して、これを冷ました後フリーザバッグに移し、一昼夜冷蔵庫保管。
翌日、取り出したものを調味液ごと炒め煮にして水分を飛ばして完成とした。

【製麺】
今回、新たにパスタマシンを新規購入。以前にホームセンターで買ってきた先代は、中華麺の硬い生地を無理やり圧延しようとしてギア部分を破損させたため、廃棄してしまった。このことが原因で、ラーメン自作からはしばらく遠ざかっていたのだが、昨年の永井式製麺機レストア以降、なんかやたらに麺が作りたくなった。しかし、永井式製麺機の切刃は15番手のみで、中太麺なら作れるが、いわゆる標準的な細麺を作ることができない。
今回購入したパスタマシンには1.5mm&6.5mmのカッターに加え、1.0mm&3.5mmの替刃も付属して、さらに送料無料、加えてヤフオク特別割引&T-ポイントを総動員して、格安で入手した(コレ重要)。
使った小麦粉はNIPPUNの「イーグル」1kg。これを加水率35%、ボーメ6度に設定し、水回しのあとフリーザーバッグに移して20分ほど休憩。
フリーザーバッグの中でこねて記事にしていく。そういえば昔、あるオフ会で麺哲の庄司さんが座敷席の座布団を使って生地の畳んでいき方を教えてくださったのを、ふと思い出した。
圧延は手回し製麺機で。複合圧延のやり方にも少し慣れてきた。
麺帯の幅が手回し製麺機のローラー幅になってしまうのは仕方ないとして、新しいパスタマシンでようやっと、思い描いている細麺を作ることができるようになった。
で、ひと玉あたりの目方を130gとした。

【チャーシュー】
今回は自分の中での「普通の醤油ラーメン」というテーマに沿って第一旭やラーメン藤的な感じを求めることにした。
が、用意したのは現状で手に入る最高ランクの豚肉、徳島ウインナークラブの豚バラ肉約1kg。
まずはスープの中で約90分煮て、
スープから取り出したところに、
前回の醤油ダレにさらに醤油&煮切り料理酒&水を加えて沸騰後冷ましたチャーシューダレ(後でラーメン用醤油ダレにもなる)を浸し、
空気を抜いてフリーザーバッグに詰め、一昼夜、冷蔵庫保存とした。
最終的な出来上がりはこんな感じ。元は1kgあった肉だが、こうしてチャーシューにすれば、ずいぶん小さくなるものだ。

【スープ】
今回は豚肉主体の出汁をとるといいながら、冷凍庫内に買い置きの丸鶏があったので流用することにした。これと、バロー(スーパーマーケット)の冷凍豚骨を一旦下茹で。丸鶏は鶏油成分が出そうな部位を極力取り除いて(鶏油それ自体は美味いものだが今回作るラーメンの方向性に無不要なため)使用することにした。
下茹で後、一度寸胴を洗って再セット。新たに注水し、水から炊いていく。
¥途中で、豚脂身とチャーシュー用豚バラを投入(画像は再掲)。チャーシュー用豚バラを煮ている間は若干弱火にし、チャーシューに火が通りすぎないようにした。90分後、チャーシュー用豚バラ肉を取り出した後は少し火を強め、グラグラとはならないけど、寸胴内で対流が起こる程度の火加減で3時間ほど煮て、一旦火を止めた。眠らないといけないので。
翌朝、温度が低くなった寸胴内のスープで豚ミンチをシャバシャバにしたものを作り、寸胴に加えた。
こうすることで、かなり濁ってきていたスープを一気に透き通らせることができた。(こういうのを「掃湯」っていうそうですね。)
また、この豚ミンチ投入で、想定していたものに近い、より豚ダシ感のあるスープをたくことができたように思う。

【タレ】
まず、料理酒100cc、みりん100ccを煮沸しアルコール分を飛ばす。
次に醤油を適量投入し、一旦沸騰させすぐに火を止める。その後、チャーシュー用豚バラ肉を浸し一昼夜。豚バラ肉を取り出した後、ラーメンいっぱい分のタレの量が概ね30ccになる程度に塩&醤油を適宜、一味を若干追加し完成。

【最終調理】
麺の様子を見ながら茹で時間は2分とした。
結果、今回買ってきたネギが若干辛味の強いものではあったが、作る前に思い描いていた感じの味わいを概ね実現することができた。
今回、新しいパスタマシンの使い初めでもあったので、高級な小麦粉には拘らず、スーパーで買える強力粉を選んで麺にしたが、コレで十分だった感。
なんか、やっと、「普通の醤油ラーメン」を作ることができた気がする。

【まとめ】
FBグループ「自作ラーメン研究会」に1月17日に投稿した記事全文。
「隣県で緊急事態宣言再発令されステイホームが推奨される中、ひところ傾倒していた自作ラーメンをまたまた始めていたりする者です。
今回は、基本に帰って海系和風素材を使わず陸上生物の出汁と醤油ダレにより、京都界隈で出会うことの多いタイプの「普通の醤油ラーメン」をテーマとしてみました。いわゆる「第一旭」とか「ラーメン藤」のラーメンがモチーフです。「濃厚な白湯」はこれまで何度か作ったことがありましたが、「濃厚な清湯」に今回初めて近づくことが出来たように思います。煮始めは親鳥の丸鶏から鶏皮等の鶏油成分を可能な限り削いだ素材と豚拳骨を撹拌させず対流だけで煮出し、火を止め一晩置いたところで、ある程度冷めたスープに豚ミンチを溶いて追加。こうすることで、かなり濁っていたスープを一気に透き通らせることが出来ました。(って、本物の第一旭やラーメン藤には鶏系素材は入っていないはずですが、今回はグルタミン酸とイノシン酸の相乗効果を狙って敢えて鶏をぶっこみました。)
チャーシューは、炭火焼きとか低温調理とか凝った手法は敢えて使わず、スープで90分煮たあと、醤油ダレに漬け込む手法で豚バラ肉を仕込みました。これを出来る限り薄くスライス。麺は加水35%のストレート細麺。加水率はもっと下げたいところですが、失敗が怖いので35%にとどめました。手回し製麺機による複合圧延も、すこしやり方を掴んできたというか、慣れてきたように思います。思うにこの世界、経験値を重ねることでいろんな学びを得ることが出来るものですね。で出来上がった「普通の醤油ラーメン」、ぼちぼち美味しく仕上がりました。」
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