煮干し中華そば加藤@山科区東野百拍子町:限定 ままかり煮干しのコク塩そばのだし茶漬け付き

 思えばこの地に開店して丁度一年が経つ。もうすっかり地元山科の固定客をしっかり獲得していて、毎日忙しくしている様子を食べに来る度感じている。善き哉善き哉。
また、土日月の限定ラーメンも欠かすことなく精力的にリリースしている。時折、どろソースやコーヒーをモチーフとしたキワモノに走る傾向もあるが、それはそれで面白い。そういうある種の「怖いもの見たさ」で食べに行く限定ラーメンも悪くないけど、そこはそれ、やはり魚介や鶏や豚を主な食材としたメニューの時の方が、なんか安心して食べに行けるかなぁ。(って考えるのは保守的かな?)
今回は「ままかり煮干しのコク塩そば」だという。ママカリというサカナ…は、大抵の場合、酢漬けで味わうのが一般的だろうし、酢漬け以外で食べた経験がワタシにはない。また「コノシロ」という、回転しない高級なお寿司屋さんでは「コハダ」とも呼ばれるあのサカナとは、よく似ているが、実は違う魚種らしい。
そんな「ママカリ」についてちょっと調べてみた。
・「ママカリ」は、漢字では「飯借」と書き、この魚の酢漬けがあまりにもおいしく、まま(飯)がなくなり、隣の家からまま(飯)をかり(借り)てまで食べたことが語源。
・学術的には「学術的分類は”ニシン目ニシン科ニシン亜科サッパ属”に属し、一般的には「サッパ」と呼ばれるそうだが、佐賀県では「ハダラ」、広島県では「ワチ」、関西では「ハラカタ」と呼ばれる。
・東北地方以南から東シナ海に分布し、内湾や河口付近の浅い砂泥底や汽水域に群れを作って生息し。沿岸漁業で漁獲され、主に瀬戸内海沿岸や有明海沿岸の西日本で食べられているらしい。(東日本ではあまり流通しない?)
・小骨が多く、鱗がびっしりついて落ちにくいのが特徴。
・サビキ釣りの外道としてリリースされることも多い。
と、どちらかといえば西日本、特に岡山では食材として用いられることの多いサカナのようだ。
また、煮干しとしてはかなりレアな魚種らしく、ラーメンのスープ材としてレギュラーメニューに位置づけるのは困難で、今回のような限定メニューでこそ味わえるもののようだ。
で、やがて出来上がってきたのがコレ。ネギとかカイワレとかの薬味の彩りとハーブ感すらもはや不要?とかなり振り切ったビジュアルが、寧ろ猛々しい。
それでもトッピングにカリカリ煮干しは忘れないw
「煮干し中華そば加藤」ならではの、この主張。
そのスープは同店の鶏白湯出汁に豚背脂を含ませ、ぽってりとした食感の中にレギュラーメニューの煮干し出汁とは一味違うサカナ風味が、啜り込む中太麺に絡みつつ口中を突き抜ける。むおお。
また、店主ロバートは具材に麩を用いることが多い。
使う麩の種類によってはスープの染み込み方が中途半端で食べている間に処遇に困るケースもたまにあったりするが、今回の焼麩は実にスープとの相性が良く、オニオンスープに浸して楽しむバゲット的なアレを堪能できるヤツだった。
付録の「〆のだし茶漬け」用ゴハンは、欲を言えば、も少し量が欲しいところだったが、二度目のオイシイを楽しむには、まさに絶好の付録。
ここに、スープとチャーシューと、トッピング煮干しと、スープに浸ったお麩を載っけて平らげる。
コレまさに、夢中のひととき。
大変美味しゅうございました。また来まーす!

煮干し中華そば 加藤ラーメン / 東野駅椥辻駅
昼総合点★★★★ 4.5

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