中華そば春吉@四日市市野田:チャーハンランチ

この日、なあんとなく四日市方面へ。単に「美味いお店」だけを求めるなら、某口コミグルメ情報サイトとか具愚留地図のクチコミとかで世間の評価を辿れば、その目的はある程度達成されよう。が、過去に訪れて「すでに分かっている」美味しいお店よりも、未だ見ぬ味わいを探し歩くことの方が面白い時もある。しかも、それぞれの土地で長年続いているお店となると尚更だ。今回は、そういうお店に赴いてみることにした。このお店、創業年は不明だが、蔵書の古いラーメン本などを見れば、少なくとも15年以上は地元四日市に根付いてきたことは確実。2013年5月に単独行で四日市に訪れた時に、一度寄ってみようかと検討しつつ、なぜか候補から外してしまったお店だった。
現地に着いたのは正午を少し過ぎた頃。店内はさほど混んではいなかった。とりあえず空いていたカウンター席に着席。メニューを眺める。
中華そば・辛ごまみそそば・冷やしラーメン・牛そば、いずれも650円。今時にしては廉価。「かけそば」500円は珍しいねえ。
「お昼限定メニュー」には、麺類+チャーハン(ハーフサイズ)の「チャーハンランチ」があった。今回は普通の中華そばのチャーハンランチ。コレにキマリ。注文。
さらに、「冷やしメニュー」なるものもあった。通年やってるんだろうかコレ???
店内、わりと無造作にスポーツ新聞や雑誌、漫画の単行本なんかが置いてあり、玄関先に置いてある手指消毒液の他には、アクリル板の衝立てのようなものはなく、コロナ感染対策にはさほど気を遣っている風ではなかった。そしてカウンター席の目の前が厨房で、注文の品が調理されていく様子は眼前で見ることが出来る。また店内のカウンター席上部、梁のような構造のところにはホワイトタイガーの頭部の人形みたいなのが飾ってあったりして、ちょっと謎めいた感もあった。
やがて出来上がってきた「中華そば」がコレ。半熟煮玉子半個、豚バラロールチャーシュー、メンマ、海苔といったトッピングは定番的な具材だが、これらに加えて大葉、チャーシューの上に置かれている焼いたひね鶏、麩と、独特のパーツもある。味わってみると豚バラロールチャーシューはホロホロと崩れるような柔らかさ。焼いたひね鶏は、チャーシューとは対照的に少し硬くてグニッっとした弾力感。さらにメンマ。「カレー味」とまではいかないが、何だろ?ターメリックっぽい独特の味わいは、このお店ならではのチューニング。
麺は少し透明感があり、食感的にさほど主張してくるものではない。あっさりとしたスープの味に合わせた結果がコレということだろうか。お店の玄関のところには株式会社堀製麺の「冷凍めん」と書かれた段ボール箱が無造作に積んであった。ということは、この中華そばの麺はその「冷凍めん」なのだろうか???と思って、後から株式会社堀製麺の公式サイトを見にいくと、中華そば春吉と同じ三重県四日市市にある製麺業者で、トップページには「三重県産の小麦を使い、感動できる麺をお届けします」とある。さらにこのサイトを見ていくと「当社の実績」のページに「中華そば 春吉 様」として、商品名は「春吉様オリジナル麺」とし、「開業以前から中華めんの製造 経験のある店主様より突然、中華めんの依頼を受けました。中華めんの知識も高く、鶏ガラ・魚介が調和したWスープに合う、ゆで伸びしにくい中華めんを希望されました。 何度か試され納得していただける中華めんを作りあげることができました。」と紹介してある。…地元の製麺屋さんに自店のオリジナルを作らせて納入・使用している… 滋賀大津、ラーメンモリンと洛東フーズのような関係性がある、ということのようだ。
中華そばが出来上がってくるのに少し遅れて、ハーフサイズのチャーハンが出来上がってきた。なんと、並サイズの黒いラーメン鉢にマンガに書いた富士山のような盛り付け。ラーメンのアッサリ感に寄り添うようチューニングされた創味シャンタン系。これも中華そばのデザインと同様、このお店ならではの個性を感じることが出来るもの。私たちが訪れた時、店内はさほど賑わっているわけではなかったが、コンスタントに昼食を求めて地元の客人が食べに訪れる…そんなお店である気がした。
また、このお店を紹介しているYoutube動画に【CHAOS TV】第19回『中華そば 春吉』【CLUB CHAOS】というのがある。ここを見にいくと、このお店の店主、佐藤春彦氏御自らがインタビューに応えられており、「中華そば春吉」の生い立ちや店主ご自身の中華そばに対する哲学等々、いろんなことを知ることができる。御興味ある方は是非覗いて見るヨロシ。


春吉ラーメン / 川原町駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5

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