道の駅 農匠の郷やくの@京都府福知山市夜久野町平野

麺家チャクリキ、もとい、くじからラーメンを出たあと、この日は近くにある「道の駅シルクのまち かや」で車中泊しようと一旦向かう。時間は19時ごろだったろうか。当然周りはすっかり真っ暗で、だぁーれも居らず、道の駅全部が貸切状態ではあるのだが、それゆえに、夜行性の野生動物が出てきそうな予感さえする感じがしたので、もう一走りしてこちら「道の駅 農匠の郷 やくの」にやって来た。コチラも、ほぼ貸切状態ながら、まだ灯りがあちこちに灯っているのと、野生動物にはまず遭遇しそうにはない感じ(根拠はないけど)がしたので、ココで車中泊することにした。夜は非常に静かで、快眠できた。ただ、二時ごろにトラックが一台やってきて、何やらトレーラーを切り離すような作業音に一瞬目を覚ました。そのトラックはトレーラー部分を駐車場に置いて、去っていった。

翌朝6時21分、バンクベッドの車窓から。広大な駐車場にクルマの姿はない。

トイレに行くついでに、この道の駅が今実際にどうなっているのか?を見たくなって、ちょっと散歩してみた。駐車場の奥の方に、深夜にやってきて切り離されたトレーラーが留め置きされているのが見える。

まず出くわしたのはココ「農匠の郷 やくの」の全容を示す地図。ワタシが一晩車中泊したのは地図左下「高原市」の左にある駐車場。この地図によればこの道の駅には「高原市」の他に、宴会・宿泊・会議にどうぞ、な「夜久野荘」、夜久野の歴史が学べます、な「郷土化石資料館」に、「天然温泉ほっこり館」、「お食事処本陣」、本格茶室でお抹茶を一服な「一道庵」、丹波大納言小豆にこだわった和菓子「花あずき館」、天然の漆を使った体験工房「木と漆の館」と、錚々たる施設の多さを誇る巨大施設だ。しかし、それにしても、掲示物としてはあまりにも劣化してはいまいか?なんか、もう、ボロボロ...。

足元には御当地マンホール。時の町やくのとか、子午線とか、兵庫県明石市とおんなじ事言うてるやん...。

コレが宴会・宿泊・会議にどうぞな「夜久野荘」のようだ。
Wikipediaに拠れば、「1999年(平成11年)、当時の夜久野町が宿泊施設「夜久野荘」に夜久野高原温泉などを加え開業。」とある。Wikipediaはその後、「2002年(平成14年)8月13日に道の駅として登録された。」と続く。

夜久野の歴史が学べます、な「郷土化石資料館」も営業している形跡はない。

夜久野高原温泉ほっこり館。建物自体はまだ古さを感じさせないものながら、ココも休館状態。石碑のゆっくりちゃんが可哀想に思えてくる。

しかも、「宿泊・宴会」の矢印標識が横倒しに放置されたままになっていて、余計に物悲しい。

地場産直レストラン「やくの本陣」。ここも、管理されない樹木が建物を徐々に包み込もうとしているムードが感じられる。

高原市のある駐車場の方に戻り、向こう側にある建物を眺める。ここはかつて、夜久野マルシェという、夜久野産そば粉を100%使ったそば屋だったようで、ホームページはこの日現在でまだ残っていたりする。

この建物、郵便局簡易保険の融資施設だそうな...。

で、現在は借り手のない貸店舗、買い手のつかない売店舗になっている。

午前6時30分。トラックがやって来て、深夜2時ごろにここに置き去りにされたトレーラーをがちゃんと連結して、やがて走り去っていった。なんか、鉄道の列車の連結にも似たシーンだった。この駐車場では、きっと日常茶飯事的にココでトレーラーの留置と連結作業を行っているのであろう。

24時間利用できるトイレと電気自動車の充電ポイント以外には、何もかもが廃業してしまい、施設全体のほとんどは廃墟と化した感があるなか、ここ「やくの高原市」だけは現役で残っているようだった。

午前9時を過ぎた頃、まだココでウダウダしてたら、駐車場がにわかに地元の軽自動車で活気づいてきた。「高原市」の開店に備えて商品の搬入作業が始まると、あちこちから地元の方の丹後弁が飛び交う。そんな中、ここを出発した。
この道の駅がこんなに寂れてしまったのには、北近畿豊岡自動車道の開通に伴う国道9号の通行量が減少したことが主たる原因らしい。福知山市としては、行政改革の一環で民間への貸付など運営形態の見直しを実施しようとしているようだが、実際に現地に行って感じたことに、再生はなかなか難しいそうな気がした。それは、ココを訪れる前に車中泊をパスした「道の駅シルクのまち かや」も同様で、あそこも隣接していた加悦SL広場が閉園してからというもの、途端に寂しくなった感がある。1990年代に始まった「道の駅」だが、ココ最近では北海道で、登録廃止になったりする事例もある。高規格な自動車道の開通に伴う通行量の減少は、歯止めが効かないことだろう。さて、今後どうなっていくであろうか???




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