ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

レスピーギ/ローマ三部作

2012-02-04 11:56:39 | クラシック(管弦楽作品)
本日はレスピーギのローマ三部作です。それぞれ「ローマの噴水」「ローマの松」「ローマの祭り」と題名が付けられた独立の作品なんですが、ローマつながりでセットで扱われることが多いようです。

レスピーギは20世紀初頭に活躍したイタリアの作曲家で、生前はイタリア人らしくオペラを何本も書いたり、器楽曲・協奏曲もたくさん遺しているらしいのですが、はっきり言ってこの3本の交響詩しか知りません。ただ、この三部作は非常に有名で特に「ローマの松」はディズニー映画「ファンタジア2000」でも使われたので耳にする機会も多いのではないでしょうか?



CDはリッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団のものを買いました。順番は松→噴水→祭りでのっけから目もくらむような音の洪水に圧倒されます。途中、やや重々しい雰囲気になりますが、最後は迫力満点のオーケストラで締めくくります。解説を読むと古代ローマ軍の行進の様子を模しているのですが、前述「ファンタジア2000」ではなぜか鯨が空を飛びまわるアニメーションのBGMで流れていたせいかどうもそのイメージが頭から離れません。

続いて「ローマの噴水」。「松」の最後でクライマックスを迎えた感があるので、全体的に印象が薄いのは否めませんが、こちらも絢爛豪華なオーケストレーションが堪能できます。最後は「ローマの祭り」。文字通り祭りの情景を描いた作品なんですが、印象に残るのは第3楽章の途中で出てくる美しいヴァイオリン・ソロ。ややもすれば音量過剰味になり気味なこの曲の中で甘酸っぱいメロディが心を癒してくれます。最終楽章は祭の喧騒さながらの賑やかさで、途中イタリア民謡っぽい旋律も出てきます。

目まぐるしくテーマが移り変わるので決してしみじみと鑑賞するような作品ではありませんが、オーケストラの大音量で元気をもらいたい時にはいいかもしれません。
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