ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

ラロ/スペイン交響曲

2012-02-08 22:57:05 | クラシック(協奏曲)
本日はラロのスペイン交響曲です。交響曲とは言っても実際はヴァイオリンを主楽器にした協奏曲です。ブルッフ、ハチャトゥリアンとヴァイオリン協奏曲に当たりが続いたので買ってみたのですが、これも大正解でした。(ただ、同時に買ったベルクとショスタコーヴィチは僕には難解でした・・・)

この曲の魅力は何と言っても全編にあふれるスペイン情緒でしょう。ラロ自身はフランス人なんですが、先祖がスペインの血を引いているとかで民族的な旋律があちこちに散りばめられています。ドラマチックな中に哀愁漂わせる第1楽章、踊りだしたくなるような明るい第2楽章、フラメンコを思わせる歯切れのいい第3楽章、物哀しくも美しい第4楽章。どれも捨てがたいですが、やはりフィナーレの第5楽章が最高。思わず一緒に歌い出したくなるようなヴァイオリンの旋律に合わせ、オーケストラも華やかな盛り上がりを見せます。



CDはワジム・レーピンのヴァイオリン、ケント・ナガノ指揮ロンドン交響楽団のものを買いました。このCDには他にもフランスの作曲家による2つのヴァイオリン小品が入っています。一つはショーソンの「詩曲」。やや重苦しいイメージの曲ですが、幻想的な中にも美しさを漂わせた曲です。もう一つがラヴェルの「ツィガーヌ」。厳しいヴァイオリンのカデンツァで始まりますが、終盤の楽しげなオーケストラの盛り上がりはラヴェルならではという感じです。
コメント