ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番&第4番

2012-02-23 22:16:21 | クラシック(協奏曲)
本日はベートーヴェンのピアノ協奏曲2曲を取り上げたいと思います。多くの人がそうであるように私の中でもベートーヴェンは特別な存在です。「英雄」「運命」「田園」「ベト7」「第九」にヴァイオリン協奏曲、クロイツェル・ソナタなどなどフェイバリットを挙げれば切りがないのですが、ピアノ協奏曲については第5番「皇帝」しか持っていませんでした。理由は何となく地味そうだからというだけなのですが、全くもって浅はかでしたね。第3番、第4番どちらもベートーヴェンの特長が如何なく発揮された素晴らしい作品です。

第3番の方は「英雄」とほぼ同時期に作曲されただけあって全体的に勇壮な仕上がり。冒頭3分半も続く重厚なオーケストラが印象的な第1楽章、第3楽章のフィナーレの盛り上がりも圧巻です。でも、その間に挟まれる第2楽章の夢見るようなロマンチックさこそがベートーヴェンの真の凄味かもしれません。これぞまさに天上の音楽です。

第4番は第3番に比べるとやや落ち着いた曲調。第1楽章冒頭はピアノの独奏から静かに始まり、そこからオーケストラが徐々に加わる形で淡々と盛り上がっていく感じです。第2楽章アンダンテに至っては静謐を通り越して陰鬱なイメージ。ただ、それを振り払うかのように第3楽章はいかにもベートーヴェンらしい明るく力強いロンドで締めくくられます。



CDは内田光子のピアノ、クルト・ザンデルリンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のものを買いました。内田さんはモーツァルトのピアノ協奏曲集が有名ですが、このベートーヴェンも当たり前ですが素晴らしいですね。ベートーヴェンにハズレなし!をあらためて実感した1枚です。
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