本日はプレスティッジの再発シリーズからトロンボーン奏者ベニー・グリーンの作品をご紹介します。以前UPした「ベニー・グリーン・ウィズ・アート・ファーマー」と同じ1956年の録音。グリーン以外のメンバーはエリック・ディクソン(テナー)、ロイド・メイヤーズ(ピアノ)、ソニー・ウェルズリー(ベース)、ビル・イングリッシュ(ドラム)です。正直、黄金時代のプレスティッジにしては地味なメンバーだなというのが最初の感想でしたが、無名のメイヤーズのピアノも良いですし、何よりエリック・ディクソンのテナーが素晴らしいですね。ディクソンと言えば後年カウント・ベイシー・オーケストラに入団し、そこではサックスよりもむしろフルートを吹く印象が強いですが、本作でのソウルフルかつ骨太なプレーは時に主役のグリーンを凌ぐインパクトです。
全5曲ありますが、聴き所は最初の2曲でしょう。どちらも12分超の大作で、最初の“Walkin' Down”はマイルス・デイヴィスの演奏で有名なあの“Walkin'”を最初は急速調、ついで普段聴き慣れたミディアムテンポ、最後は超スローブルースで演奏するというユニークな企画。グリーン、ディクソン、メイヤーズがそれぞれのテンポでたっぷりとファンキーなアドリブを聴かせてくれます。普段は白人ジャズも好んで聴く私ですが、こういう黒人ならではの真っ黒なジャズを聴くとやはり魂が揺さぶられるものを感じますね。続く“The Things We Did Last Summer”は「過ぎし夏の思い出」の邦題でも知られるスタンダード曲。前半はムードたっぷりのバラード演奏ですが、後半にこれもテンポが変わってミディアムテンポのスウィンガーに、1曲で2度楽しめる趣向になっています。残りは自作曲の“East Of The Little Big Horn”、スタンダードの“It's You Or No One”“But Not For Me”でどれもミディアムテンポの軽快な演奏です。
全5曲ありますが、聴き所は最初の2曲でしょう。どちらも12分超の大作で、最初の“Walkin' Down”はマイルス・デイヴィスの演奏で有名なあの“Walkin'”を最初は急速調、ついで普段聴き慣れたミディアムテンポ、最後は超スローブルースで演奏するというユニークな企画。グリーン、ディクソン、メイヤーズがそれぞれのテンポでたっぷりとファンキーなアドリブを聴かせてくれます。普段は白人ジャズも好んで聴く私ですが、こういう黒人ならではの真っ黒なジャズを聴くとやはり魂が揺さぶられるものを感じますね。続く“The Things We Did Last Summer”は「過ぎし夏の思い出」の邦題でも知られるスタンダード曲。前半はムードたっぷりのバラード演奏ですが、後半にこれもテンポが変わってミディアムテンポのスウィンガーに、1曲で2度楽しめる趣向になっています。残りは自作曲の“East Of The Little Big Horn”、スタンダードの“It's You Or No One”“But Not For Me”でどれもミディアムテンポの軽快な演奏です。