ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

ブルッフ/交響曲第1番&第2番

2015-03-08 16:50:32 | クラシック(交響曲)
本日はマックス・ブルッフの交響曲2曲をご紹介します。ブルッフは当ブログでも過去に2回エントリーしており、1回目は彼の代表曲でもあるヴァイオリン協奏曲第1番と「スコットランド幻想曲」を、2回目はチェロの名曲「コル・ニドライ」を取り上げました。どれも美しさと親しみやすさを兼ね備えた名曲で人気も高いですね。もちろんブルッフはこの3曲しか作曲していないわけではなく、他に3曲の交響曲、4曲の協奏曲、3曲のオペラ、その他多くの合唱曲、歌曲、室内楽曲等を残していますが、なぜか演奏される機会は皆無に等しいです。一体なぜなのでしょうか?今日取り上げる交響曲1番&2番はともにドイツ・ロマン派の薫り高き名品で、ブラームスが好きな人などはお気に召すことなど間違いなしだと思うのですが・・・。



第1番は伝統的な4楽章形式の交響曲で、とりわけ第1楽章の第2主題の歌心あふれる旋律が素晴らしいです。きびきびとしたスケルツォの第2楽章、雄大なフィナーレの第4楽章もなかなか魅力的ですよ。第2番は第1番に比べて全体的に地味ですが、最終楽章の第3楽章が文句なしの出来です。思わず歌詞をつけて口ずさみたくなるような魅力的な旋律で、終盤に向けて盛り上がりを見せていくところなど感動的ですらあります。確かにメロディがベタと言えばベタですが、そこがまた好きという人は多いのでは?そんな隠れ名曲ですが、残念ながら録音はほとんどありません。CDだと数年前にジェイムズ・コンロン指揮の交響曲全集が廉価版で発売されましたが、2枚組というボリュームの上、ブルッフ以外の作曲家の曲も入ってたりするのでやや手が出にくいかも。私は1番と2番のみが収録されたナクソス盤をあらためて購入しました。指揮者はミヒャエル・ハラースというハンガリー人の指揮者で、オケはシュターツカペッレ・ワイマールです。ナクソスは大手レーベルと違い、オケ・指揮者ともマイナーですが、演奏のレベルは全く問題ないと思います。工夫のないジャケットだけは何とかしてほしいと毎回思いますが・・・ただ、こう言った隠れた名曲を積極的に発売するのはナクソスならではですね。
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