広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

仙台市バスの“動物”たち

2010-02-10 19:33:16 | 動物・植物
市営バスのような公営交通事業者(地方公営企業法による公営企業形態のもの)は、西日本の自治体に多く、東日本、特に東北では少ない傾向がある。秋田市交通局(市営バス)亡き後は、青森市企業局(旧交通部)と八戸市交通部による市営バス、そしてバスと地下鉄を運行する仙台市交通局の3事業者しかない。
僕はあまり仙台市とは縁がなく、恥ずかしながら市営バスにも地下鉄にも乗ったことがなかったが、先日、やっと両方に乗車することができた。今回は仙台市営バスのお話です。
緑色ベースの車体なのは“杜の都”だから?
ノンステップ車やCNG車、ハイブリッド車といったバリアフリーや環境に配慮した車両を積極的に導入し、国内4メーカーすべてと取引がある(公平性に配慮していると思われる)のが公営事業者らしい特徴。

後ろに写っている赤と白のバスは民間事業者「宮城交通」のバス。仙台駅前では市営バスが幅を利かせるが、エリアによって両者が住み分けているようだ。バスカードは共通で利用できる(種類によっては地下鉄でも利用可)。なお、仙台市営バスの一部路線は宮城交通やJRバス東北に運行を委託している(秋田市のような民間移管ではなく、市営バスを民間会社乗務員が運転している)。

仙台市は公共交通利用者が多く、地下鉄もバスもJRも利用しやすい。JRはSuicaエリアになっているが、バスと地下鉄は磁気カード。PASMOみたいにSuicaと共通利用できるICカードができれば、より利便性が向上しそうだと思っていたら、2013年の導入に向けて検討中とのこと。

さて、上の2枚の仙台市営バスの写真。まずはナンバープレートに注目してほしい。片方は「宮城」ナンバー、もう一方は「仙台」ナンバーになっている。仙台ナンバーは2006年10月に「ご当地ナンバー」こと「新たな地域名表示ナンバープレート」として誕生した。

もう1点が本題。ナンバープレート右上辺りの車体に丸いシールが貼られている。上の2台とも雄鶏の絵だが、他の車両も見てみると…
 
目が赤く、輪郭が緑色のウサギ/お腹が赤い
 
モコモコで目が小っちゃいヒツジ/お目々ぱっちり、まつげ付きで輪郭が青いニワトリ
赤い首輪で垂れ耳、瞳が「て」の字の
以上、5種類。仙台駅前で10分ほどの間で全種類を見ることができた。ニワトリが一番多く、羊が一番少ない印象だった。

これらの5種類の動物に共通することは何でしょう?
そしてそれの意味することとは??

「龍」がヒントになるけれど、これらは十二支の動物。つまり「卯、辰、未、酉、戌」。
そして動物は、車両が所属する営業所毎に決まっており、順に「東仙台、霞の目、長町、川内、実沢」の各営業所と対応しているそうだ(Wikipediaより)。
ニワトリの車両が多かったのは、仙台駅に川内営業所の担当する路線が多く乗り入れているということだろう。

では、なぜ、十二支が飛び飛びに割り当てられたのか?
十二支は今では「寅年」などと年を示すイメージが強いが、ほかにも「草木も眠る丑三つ時」といったように時刻を示したり、真北が「子」、真南が「午」といったように方角も示す。

仙台市交通局では、仙台市役所から見た、各営業所の方位に対応する十二支をステッカーにしているのだという。
よく考えたな~
動物ステッカーは車両の前後に貼られている。また側面とリヤガラスには営業所の頭文字(東とか霞)をマルで囲った表示もある。
色あせてしまったものもあった
営業所と動物といえば、こちらの記事の下の方で、静岡の「しずてつジャストライン」のラッピングバスを紹介したが、そのリアガラスの左上にパンダのシールが貼られているのがお分かりだろうか。
しずてつジャストラインでも、営業所を識別する動物ステッカーがある。営業所と動物の対応にあまり関連性はないようだが、仙台より大きなシールで、「にしくぼ」などとひらがなで営業所名が併記されていて分かりやすい。

両事業者とも車両台数が多いから、効率的に車両の識別・管理をするためなのだろうが、動物を取り入れたのは、乗客の親しみやすさも狙っているのかな?
いちいち何営業所のバスか意識して乗る客なんて少ないだろうが。


仙台市営バスでも、全面広告のラッピングバスには動物マークがなかった。
 
リアガラス車椅子マークの下にある「マル川」で川内営業所所属とだと分かる。この青い広告バスは、2015年度開業予定の市営地下鉄東西線の広告。
前後に描かれているのは東西線のイメージキャラクター「リーモ」。登坂性に優れたリニアモーター式の電車とのこと。

現在の仙台の地下鉄は、市内をタテに結ぶ「南北線」1本だが、仙台駅で交差するヨコの路線ができるそうだ。八木山の動物公園-青葉山-一番町-仙台-連坊(という地名を初めて知った。新幹線の高架の東側)-薬師堂(若林区役所付近)-卸町-荒井(仙台東IC付近)という13.9キロの経路(駅名はいずれも仮称)。
仙台駅東側では、松島海岸・石巻へ行くJR「仙石線」が地下を走っているが、その南側を走るようだ。

よそ者がバスに乗るのは分かりにくく気が引けるが、地下鉄なら分かりやすそう。若林区内などは細い路地をバスが走っているから、渋滞を避けて効率がよくなるだろう。
でも、バスより運賃は高いし(現在は初乗り200円)、総事業費は2735億円で、建設を疑問視する声もあるという。
大都市仙台だし、環境面から公共交通へのシフトなどを考慮すると、あっていい気がするけれど。秋田県の中央道路地下トンネルの方がよほど無意味だよ!(←シツコイ)
動物ステッカーはないが、八木山動物園の(?)動物たちが描かれていた
キリン、ゾウ、ウサギ、レッサーパンダ、ペンギンと下にいるのは犬?とネコ?
コメント (6)
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