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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ロマンスカー

2012-02-07 23:31:19 | 旅行記
新幹線で上野駅に着いてその続き。
実は今回の旅行の目的地は静岡なので、さっそく向かう。とりあえずの目的地は、静岡県東部の三島市。
以前試算したように、秋田-東京都区内間で「えきねっとトクだ値」を使った場合、秋田から静岡方面まで通しのきっぷを買うよりも、東京で分けたほうが安く付くようだ。

東海道新幹線なら乗り換えなしで1時間弱。自由席なら3890円。
在来線の東海道本線なら、約2時間(熱海で乗り換える場合が多い)。2210円。お好みでプラス950円(休日は750円)でグリーン車を利用できる。

東海道新幹線や東海道線は何度も乗っているので、ほかに目新しい移動手段はないかと考えてみた。
東名高速バスもいいかなと思ったが三島をはじめ市街地から離れた場所にバス停があり、慣れない者には難しい。

もう1つが、新宿から小田原まで、小田急電鉄を利用する手段。
上野から新宿までは、改札を出なければ「トクだ値」で追加料金なしでJRで移動できる。
小田急には、特急である「ロマンスカー」が走っているし、調べてみると料金がJRよりも割安。

新宿-小田原の小田急は1時間強で、特急料金込みで1720円。
小田原でJRに乗り換えて、小田原-三島が普通列車で45分、650円。計2370円。
【8日追記】小田原-三島の途中駅である、熱海駅以東がJR東日本のSuicaエリア、1つ隣の函南駅以西がJR東海のTOICAエリア。両エリアをまたがってICカード乗車券での利用はできないので、乗車前に乗車券の購入が必要です。(近距離券売機にICカードを入れて乗車券代を支払うことは可能)
また、小田急の駅や周辺のJRの駅なら、小田急新宿-三島間などで2社分を1枚のきっぷで発券できる場合もあるようだ。(単に合算されるだけで特に値引きになるわけではなく、発券できる駅は限られているようだ)

時間と乗り換えの手間はあるけれど、東海道新幹線よりずっと安いし、東海道本線をグリーン車に乗るよりも安い。
そういえば、僕は小田急の一般の電車にすら乗ったことがなかったし、いい機会だ。(小田急バスも乗ったことないけど、関連会社の立川バスのリラックマバスに乗ったし、お下がりで秋田中央交通に来たバスにはお世話になってます)


全席指定のロマンスカーのチケットは、全国の旅行代理店で購入できるようだが、当日に駅でも購入できるらしいし、乗車券はPASMOやSuicaを使える。とりあえず上野から新宿へ向かう。

東京からなら中央線快速で1本だけど、上野から新宿へは、山手線内回りで1本だけど25分ほどかかる。
山手線外回りで神田へ行き、中央線快速に乗り換えると、20分かからないので、こちらを選択。
ところが、神田へ着いたところで東京駅で事故が発生して、一円の在来線全線が運転見合わせ。
地下鉄銀座線への振り替え輸送をすると案内があったものの、新宿へ行くにはどうにもならない。みるみる駅構内に人が溜まってどうなるかと思ったが、中央線快速は15分ほどで運転再開。
混雑していた最初の1便を見送って、再開後2本目の便に乗って新宿へ。

あまり考えずに出た改札口は、東口。こっちには小田急の改札や券売所はないらしく、メインの西口までぐるりと回り、また時間ロス。
小田急百貨店のある西口には1階と地階の改札前に窓口も券売機もたくさん設置されていて、どちらでも待たずにロマンスカーの特急券を購入できる。改札口の中にも「次のロマンスカー」専用券売機があった。
券売機はJRの近距離用券売機とよく似たもので、特急券の購入にもPASMOやSuicaを使えた。乗車券も一緒に発券するか聞かれるが、PASMO・Suicaを使うのなら、特に必要はない。
※車内で特急券を購入すると300円高くなるので、乗車前の購入がお得です。

1階の改札口を入ると、すぐホーム。
上野駅の低いホームのように、線路が行き止まりになっていて、跨線橋などがないヨーロッパ風のスタイル。


さて、小田急ロマンスカーには、国鉄の車両へも影響を与えたような各時代の最新技術の車両が投入されてきた。
歴代のロマンスカー用車両には、「◯◯形(がた)」という数字の形式(JRなどの「系」ではない)のほか、アルファベット2~4文字の愛称が与えられている。
現在は6つの形式の車両が使われている(うち2形式は3月で引退)。ダイヤによって使用する形式が常時固定されているものと、日によって形式が異なるものがあるが、公式サイトで空席照会すると、いずれも形式が表示される。指定券にも表示されていた。

初乗車となった小田急ロマンスカーの車両は、これ。
30000形「EXE」
1996年に登場した、現在3番目に新しい形式。「EXE(エクセ)」は「Excellent Express」の略。
ロマンスカーの中で多数派のようで、この日の前後の列車はどれもこの形式のため、選択の余地がなかった。

このEXEは、他の形式にある展望席がないなど、ロマンスカーの中では異端の存在。正直、そっけなく、あまりカッコイイとは思えないデザイン。
ロマンスカーは元々、首都圏と箱根の観光客輸送を目的としていた。しかし、通勤需要が増えてきたため、それに対応すべく日常の足としての使用目的も含んで設計・製造されたのが、EXEなのだ。

ロマンスカーは、本線を完走する新宿-小田原間で昼間は毎時3本程度が運行されている。(別に他の区間の運行もある)
今回乗った「はこね」は小田原から先、箱根登山鉄道に乗り入れて箱根湯本まで行くので、運行形態としては正統派ロマンスカーということになる。
EXEは10両編成だが、前6両と後ろ4両に分割でき、この時は後ろ4両が小田原で切り離しだった。僕は小田原までのきっぷを購入したためか、後ろに割り当てられた。
前の方の車両には、箱根に行くであろう旅行客っぽい人が多かったが、後ろの車両は、直前にきっぷを買って飛び乗ったような身軽な格好の人ばかり。旅行客は僕だけみたいな雰囲気。2人掛けに1人は座っている。
EXEの車内
車内は落ち着いた雰囲気で、なかなかいい。
JR東日本は最近はわりと明るめの内装を好むようで、それも悪くないが、これも悪くない。
座席
JRの特急並みのシート。テーブルは肘掛けに内蔵。
リクライニングの角度が思ったより浅い以外は、快適。
各席のポケットには、「るるぶFREE ロマンスカー箱根・小田原 冬」という車内誌が備えてあった。車内販売のメニューのほか、列車の時刻表も掲載されていて便利。
JR北海道の車内誌にも時刻表が出ているが、JR東日本の車内誌「トランヴェール」にはない。ページが増えてしまうからだろうが、今どのへんで、次の駅までどのくらいかかるのか把握できるので、ほしいところ。

車内販売は乗らない列車もあるが、この列車には乗っていた。
弁当・お菓子・グッズなど豊富な品揃えで、JRの車内販売に引けを取らない。


発車してもしばらくは、列車が多いためか思ったほど飛ばさない。通過する駅名が判読できるくらい。
初めて通る路線・駅なわけだが、「出没!アド街ック天国」か「モヤモヤさまぁ~ず2」あたりで取り上げていたような地名がちらほら。
車掌は「キタミ車掌区」所属とのことだったが、「喜多見」という駅があった(世田谷区)。テレビのかつら制作の「山田かつら」があった。
やがて多摩川を渡って神奈川県へ。
斜面に階段状にびっしりと家が建っていたりして、つくづく人が多いんだなと思ってしまう。

後ろの席には、都内で買い物して帰宅するといった感じの奥様2人連れ。
車内販売で飲み物を買って、「あら、もう多摩川よ」などとお話している。
新宿から30分で「町田」。車内の3分の2ほどが降り、少し乗ってきた。
さらに10分強で「本厚木」。ここで後ろの奥様はじめほとんどが降りていった。やはり、沿線住民の移動手段としての需要が多いことを感じさせられた。
この辺りまでの特急料金は400~550円。それだけの追加料金を払ってでも、快適に早く移動したいという気持ちは分かる。

本厚木を出ると、30分ほどで小田原。
車内のお客はまばらになり、沿線の風景ものどかになった。
日が落ちてあまりよく見えないが、富士山が控えめに見えたようだ。東海道本線と違い、海は見えない。
そしてすっかり暗くなった小田原に到着。あっけなかったけれど、快適だった。

なお、帰りにも別のロマンスカーに乗ったので、後日アップしたい。※こちらの記事
そして、いつかまた、50000形「VSE」などの新しいロマンスカーにも乗ってみたい。

静岡では、こんなものなどを見ました。
やっぱり富士山!

ビタミンカラー?
詳細は続編で。※次の記事はこちら
コメント (1)
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