広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋大かまくら

2012-02-16 21:34:44 | 秋田の季節・風景
2月に入ってからの秋田市は、朝は毎日氷点下まで気温が下がるものの、昼間はプラスになる日もあった。7日や昨日15日は5度を越えた。
雪は新たにたくさん降って積もることはなくなったものの、積雪量としてはまだ25センチある。気温の大幅な変化により、残っている雪はガリガリのザラメ状。車道の雪はほとんどなくなった。
今日からは再び冷え込んで、昼間もマイナスの気温できーんと冷たい。明日の朝はマイナス7度まで下がるなど、まだ寒さは続きそうだが長続きはしなさそうで、日も長くなって春が近いのを感じる。
ただし、雪が残る裏道や歩道はテカテカなので、とても怖い。


さて、昨年2月1日から4日に「横手かまくらin秋田大学」として、秋田大学手形キャンパス学内でかまくらとミニかまくらのイベントが行われていた。
それが今年は、「冬を楽しむin秋田大学」として2月14日から16日に行われた。なお、本場・横手市のかまくらも15・16日に開催。
昨日の秋田魁新報では「正門前のイルミネーションの実施を見送った代わりに、このイベントを実施した」といった記述があったが、上記の通り、イルミネーションも行った昨年も実施しているのだから、正しくはない。

3日間とも17時からの開催(点灯)で、14日はチョコレートのプレゼント、15日は甘酒のふるまいがあった。
終わりが何時なのか分からないが、日の入りが遅くなっているので17時だとまだ明るすぎると思う。
秋田大学正門から学内を見る。通路は除雪が行き届いている
昨年は、正門から入って右側の案内所(インフォメーションセンター。上の写真右端に少し写っている)裏手で行われていたが、今年はその向かい、正門左側の大学本部前に整備された「木道(遊歩道)」という場所。※この記事の下のほうに、夏の木道の写真があります。
木道の入口には雪だるま(他の場所にもいた)
昨年は、横手の職人の指導を受けて作ったという、本物の(人が入れる大きな)かまくらがあったが、今年はなかった。
遊歩道沿いにミニかまくらが並ぶ
遊歩道のうちウッドデッキの部分は雪がなくなっていて床面が見えるが、土の部分は雪が残っていてツルツルで滑る。

今年は、雪だるまのほかにはバケツを型にしてつくった小型かまくらだけ、というようにも見えるが、よく見ると、バケツに詰めた雪の「側面に穴を開けたもの」と「上部に穴が開いたもの」とがある。(どちらも中にろうそくが入っている)

大学の発表資料には「バケツでスノーキャンドル、ミニかまくらを作成。」とあるので、おそらく、側面に穴のあるものを「ミニかまくら」、上に穴が開いたのを「スノーキャンドル」と呼び分けているのだろう。

木道では、雪を積んだやや高い位置にミニかまくら、路面にスノーキャンドルと2段構え。
スノーキャンドルは、それ自体がろうそくをぐるりと囲んで風防の役目をしているから、ろうそくが消えにくい効果があるかもしれない。(大学の関係者がいて、ろうそくが消えてもすぐに点火して対応してもいたけれど)
写真の通り、上にしか穴がなくても、側面にも灯りが漏れていて機能面で問題はなさそうだから、風の強い新屋のミニかまくらでも採用したらいいかも?
ミニかまくらは、昨年と穴の開け方が異なっており、新屋のミニかまくらに近いデザインになったように見えた。

魁の記事によれば、今年は、学生など有志20人ほどが約400個のミニかまくらを作ったそうだ。400個というのは、スノーキャンドルも含めた数だろう。
昨年は80個だったようなので、その5倍に増えたことになる。たしかに昨年よりは多かった。なお、新屋は3000個。
スノーキャンドル

こんな一角があった。
右側
遊歩道から少し離れた位置に、ミニかまくらを高低差を利用して段状に配置している。
新屋では積み上げて密集させたものはあったが、このような配置のものはなかったはず。
自然な感じがして素敵
どの方向からも見える、積み上げ式のミニかまくらもあった。
これもおもしろい

遊歩道は木や看板、積み上げられた雪などがあってそれほど見通しが利かないため、「ミニかまくらがたくさんある」という感じがしにくいのが残念だが、なかなかよかった。
3日目ということもあってか学生さんたちはあまり興味がなさそうだったが、家族連れなど一般人が何組か見に来ていた。
昨年も書いたけど、雪国ならではのイベントだから、続けてほしい。


ところで、大学と雪といえば…
東京大学が言い出して、大学の秋入学がにわかに脚光を浴び始めて、検討を始めたところもある。
それについての賛否はともかく、雪国に住む者として、秋入学に移行するのなら、ぜひとも検討するべきだと思うことがある。それは、大学入試センター試験実施時期の繰り下げ。
東大の案では、大学合格から入学までの期間を使って、各自がいろいろな経験をしてほしいということで、入学試験の時期は変更しないということだった。

しかし、毎年1月中旬のセンター試験の頃を考えてみてほしい。
雪国では寒波が襲い、猛吹雪になることが多い。
雪国の受験生は試験そのもの以前に、試験場にたどりつけるかどうかで気を揉まなければならない。
受験生の送迎を行う交通事業者や保護者の負担も大きくなるだろうし、それに伴って除雪作業や渋滞に巻き込まれる行政や一般人もいる。

秋入学になれば時間的余裕ができるのだから、あと1か月遅くしてはどうだろうか。2月中旬なら試験に支障が出るほどの悪天候になることはかなり少ない。
こういうことを身をもって伝えられるのは、雪国に住む者、そして雪国の大学だけだ。雪国の大学関係者の皆様、いかがでしょうか?
コメント (2)
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