広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

弘前城菊と紅葉まつり2015

2015-10-21 23:32:59 | 津軽のいろいろ
前回に続いて、秋の弘前。弘前公園(弘前城址)へ。恒例の「弘前城菊と紅葉まつり」が始まったばかり(今年は10月16日から11月8日まで)。紅葉も菊もまだ少々早いけれど、せっかくだから行ってみた。

今回も、弘南鉄道大鰐線・中央弘前駅下車時にもらえる無料入場券(引き換え券。510円相当)を、ありがたく使わせてもらった。今年の春同様、窓口の順番待ち整理券を転用した方式。土曜日の11時着で「21」番目。昨年秋も同じ曜日・時間で「17」だった。

ただ、今年は弘前市都市政策課ホームページでの実施告知がギリギリまでなく(前日にアップ?)、やらないのかと不安になった。
さらに、たまたまかもしれないが、列車到着時の構内放送での告知もなかった。
だから、せっかく大鰐線に乗って弘前公園に来たのに、知らずに有料入場してしまった人がいたかもしれない。
また、この時は地元の年配の女性たちが券を取っていたから、地元では一定の認知があるようだ。でも、画面にタッチするという発券方法が分からず戸惑っていた。(だから構内放送して!)


昨年は、大鰐線到着に合わせて、公園方面などへの無料シャトルワゴンがあったが、今年はなし。
その代わりということか、現在は弘南バスとの乗り継ぎ割引制度を実施しているそうだ。(弘前市による事業で、10月10日から年度いっぱい。弘南鉄道と弘南バスは、現在は関係が薄いので、通常は運賃上の優遇措置はない)

利用しなかったけど、乗継割引制度を簡単にまとめておく。
電車からバスに乗り継ぐ時、改札口で申し出て割引券をもらい、バスでの運賃100円分に充当する方式。帰りの分と合わせて2枚までもらえる。乗車バス停は指定(複数)されているが、それらを通るほぼ全路線・方面が対象。弘前駅方向でもいいし、上代官町または住吉入口から乗って大鰐線沿いに戻る形になる富田大通り経由松原方面でも適用。土手町循環100円バスも対象なので、無料で乗車できることになる。【28日追記】上代官町から碇ヶ関行きバスに乗れば、バスで大鰐まで行く(戻る)時にも割引が適用されてしまう。運賃は大鰐線は430円、バスは510円(から100円引き)。本数や所要時間は互角。(バスで弘前市外まで乗っても適用になるようだ)
バスから電車への乗り継ぎは、バスの定期券利用者のみを対象に、電車の運賃を割り引く。

他にも、12月には中央弘前-弘前駅と途中の千年(ちとせ)駅から住宅地へのシャトルバスを実証運行するとのこと。
もっと直接的に、弘南鉄道自身が運賃割引とか増発とかできればいいのだろうけど、行政はそこまでは関われないのだろう。


菊と紅葉まつりの会場は、公園内の「弘前城植物園」。
※天守のある本丸とは別に入場料がかかるが、共通入場券あり。
もちろん大鰐線の無料券で入れるので、2013年2014年に続き、3年連続・3度目の観覧。多くの来場者でにぎわっていた。
植物園内
上の写真左後方にある恒例の「菊の岩木山」「菊の五重塔」はまだほとんど緑色。
これも恒例、内濠に浮かべた、
「菊船」(「菊舟」とする資料もあるが、公式パンフでは「船」表記)【23日追記】この右にもう1艘浮かび対岸には櫓がある

狂い咲きのアジサイ2輪と菊

前も言ったように、タダで入って申し訳ないけれど、僕は(弘前に限らず各地の)「菊人形」っていまいち理解できない。
「菊人形」といっても菊を使っているのは人形の「衣装」だし、それを使って、開催地と関係ないNHK大河ドラマの一場面などをわざわざ見せられても…と、いつも素通りしていたのだけど、今年の弘前はちょっとおもしろい。
テーマは「弘前城 人は石垣 人は城」。弘前在住で教員でもある知坂元(ちさか げん)氏による、今年出版された書籍をモチーフにした6場面が菊人形で再現されている。
四.五層天守 落雷炎上
1627年の落雷が保管していた火薬に引火し、天守が焼失した場面。
1人だけ菊じゃない人形がいるが、その人は腕がぐるぐる回る。背景の絵とぐるぐる回る腕の効果もあって、菊人形にしては緊迫感がある。

六.堀江佐吉 弘前城天守曳屋す
後に再建された天守が今に残るわけだが、その下の石垣は明治時代に修理工事が行われ、そのために天守が曳き屋された。現在行われている工事と同じ手順ということになる。そのシーンが菊人形になっていて、菊人形としては異色。
右の菊じゃない人形が堀江佐吉さんなのだろう。この人は動かなかった。

やっぱり「着物が菊」というのは考えてみればシュールだけど、弘前城に関するある程度の歴史が把握できるし、弘前でしかできない菊人形である。こういうのはいいかも。
もっと発展させて、時代ものでなく、現代の小説、ドラマ、漫画・アニメなどを菊人形で再現するのも楽しく、新たな客や収入を見込めるのではないだろうか。どこかよそで既にやっている菊まつりはあるのかな?


菊と紅葉まつり関連のものはなく、ひと気がまばらなエリアへ。
湿性植物園
秋田市の千秋公園のお堀でもおなじみ、枯れたハスが茂る。秋田と比べると花殻が少ないような…
千秋公園では道路と堀の間に柵と高低差があるが、こちらはそれがなく、歩いていると顔に葉が触れるほど。
藤棚と枯れつつあるハス
ここのハスは千秋公園と比べて「背が高い」と感じた。
上記の位置関係や品種が違うのかもしれないが、生えている場所の水深の違いが大きいかもしれない。千秋公園のお堀はボートを浮かべられるほどの水深なのに対し、こちらは水面のすぐ下に土が見えていて浅そう。千秋公園では、茎(正確には葉柄か)の水中に隠れた部分が多いので、水上に出た部分だけを見て短く感じるのだろう。


植物園内には、そばなどを出す仮設の出店が南側に並ぶ。
ほかに、(北口と称しているが)西側の出入口付近に、小さいテントの喫茶コーナーがあって、多少の飲み物が飲める。こんなものも。
アップルパイ食べ比べ
リンゴ産地である弘前市内には、地元産リンゴで作ったアップルパイを販売する菓子店やパン屋が多数あり、それぞれ個性的な商品。そこに着目して観光コンベンション協会がガイドマップを出したり、施設入場券とアップルパイ購入をセットにしたクーポンを発売したりしている。
イベント時や一部カフェでは、このように市内の複数の店舗のアップルパイを少しずつ食べられるセットが提供されることがある。5個とか6個のこともあるが、今回は3個とコーヒーのセットで700円(だったかな?)。
コーヒー以外の飲み物は選べない。パイはちゃんとした皿とフォークだけど、コーヒーは味は本格派ながら紙コップ。屋外のテーブル付き椅子に座って食べる。

セットされる3個は決まっていて選ぶことはできないが、その製造元はタイミングで異なる場合があるらしい。
真ん中の餃子みたいなのは「菓子司みしま」という和菓子屋さんのアップルパイで、中身はリンゴジャム。店で売っているのより小さい特別仕様か。【23日追記】通常仕様は「ぱい饅」という140円程度の商品らしい。自家製の紅玉ジャムとのこと。
右は中のリンゴが赤かった。
アップルパイは、シナモンの有無や皮の質感で好みが分かれるが、1度にいろいろ食べられるのは楽しい。


会場内では、恒例のミニ列車「ちびっこ新幹線」も運行。以前と同じ、色だけE6系っぽい車両だったようだ。
過去2年間、北側出口になぜかあった、「クレヨンしんちゃん」の「ぶりぶりざえもん」の絵はなくなってしまっていた!(最近のアニメにはあまり登場しなくなったし、知名度は下がっているのか?)


会場の外、公園北西角の亀甲町と紺屋町の境目付近。
菊と紅葉まつりの看板と「立入禁止」
いつも、空き地のような草地のような場所だったと思っていたが、
いろんな菊が咲く
菊まつりの会場で使う菊を、ここで栽培しているみたいだ。


今の弘前公園といえば、天守の曳き屋を伴う石垣修理。
「天守引っ越し中」?!
これは植物園内にあった、アトラクション(?)。天守の模型をレールに載せ、ロープで引っ張って遊ぶ趣向。
本物の天守引っ越しは、後日別記事にて
コメント
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