シロツメクサやバイカウツギ(リンク先後半)など、初夏は白い花が多く咲く季節。
民家の庭などに生える身近なものとしては、ドクダミもある。
触れたり草刈りをしたりすると独特のにおいが漂い、日陰のじめっとした場所を好む傾向があり、明るい印象はない植物。
一方で乾いた場所でも生育でき、かつ強靭なようで、空き地など放ったらかしにされた土地では、スギナととともにはびこっている植物でもある。
それでも、白い花が咲けば、少しは違った目で見ることができる。
こんなドクダミを見かけた。
後ろの黄色い花はビヨウヤナギ。それも見事だけど手前の白い花
葉っぱからすれば間違いなくドクダミだけど、なんか豪華?!
花1つ当たりの白い部分が多く、マルチーズか何かのモコモコした動物の顔みたいな印象。そして、普通のドクダミよりも花が縦に長い(天地方向の高さがある)感じ。
こんな花
「八重咲き」のドクダミなのです!
八重咲きとは、花弁(花びら)が幾重にも取り巻いて重なって咲くタイプの花のこと。
横から見る
下の花弁ほど大きく(横方向に長く)、上は小さいため、全体としてピラミッド形に見える。
他の植物の八重咲きよりも、花弁の各層の間の間隔が広い。
実は今まで「花弁」としたけれど、ドクダミの花弁のように見える白い部分は、花弁ではない。葉の一種である「苞(ほう)」あるいは「総苞(そうほう)」と呼ばれるもの。※ヤマボウシなど同じ咲き方をする植物はいくつかある。
だから、ドクダミの場合、他の八重咲き植物とは少々違うのかもしれない。他に苞が八重になる植物って、あるだろうか。
普通の一重咲きのドクダミ
一重のドクダミでは、苞の上につんと突き出たもじゃもじゃした部分だけが、本当の花。
八重のドクダミでも、もじゃもじゃ部分はある。八重の苞が、その突き出た部分の途中からも出ているように見える。
一重では「もじゃもじゃの下に」ある苞が、八重では「もじゃもじゃの途中にも」あるというのも、おもしろい。普通の花弁の八重咲きでは、考えられないことだと思う。違うメカニズムなんだろうか。
花弁の八重咲きでは、「おしべやめしべが花弁に変わってしまった」ことにより八重咲きになるという仕組みのものが多い。だから、種を作ることはできないものが多い。3つの遺伝子が組み合わさって働くことで花の器官が形成される「ABCモデル」という理論(今は高校の生物でも習うらしい)があり、それでそのような八重咲きが起きる説明がつく。(梅のように八重でもおしべ・めしべができて種ができるものもあり、それはまた違うのかも)
ドクダミでは、そもそも花弁じゃないし、おしべ・めしべらしきものもあるから、ABCモデルとは関係ないのかもしれないし、種はできそう。
八重のドクダミは、全国的にちらほら存在するようだけど、比較的珍しい部類のようだ。当然、葉っぱだけだと区別がつかないから、確認できる時期は限られる。
僕は昨年、秋田市内で初めて見かけ、今年もう1か所で見つけた。どちらも、人の手で植えられたと思われる場所。(本記事の写真は両方で撮影)
なかなかかわいい
民家の庭などに生える身近なものとしては、ドクダミもある。
触れたり草刈りをしたりすると独特のにおいが漂い、日陰のじめっとした場所を好む傾向があり、明るい印象はない植物。
一方で乾いた場所でも生育でき、かつ強靭なようで、空き地など放ったらかしにされた土地では、スギナととともにはびこっている植物でもある。
それでも、白い花が咲けば、少しは違った目で見ることができる。
こんなドクダミを見かけた。
後ろの黄色い花はビヨウヤナギ。それも見事だけど手前の白い花
葉っぱからすれば間違いなくドクダミだけど、なんか豪華?!
花1つ当たりの白い部分が多く、マルチーズか何かのモコモコした動物の顔みたいな印象。そして、普通のドクダミよりも花が縦に長い(天地方向の高さがある)感じ。
こんな花
「八重咲き」のドクダミなのです!
八重咲きとは、花弁(花びら)が幾重にも取り巻いて重なって咲くタイプの花のこと。
横から見る
下の花弁ほど大きく(横方向に長く)、上は小さいため、全体としてピラミッド形に見える。
他の植物の八重咲きよりも、花弁の各層の間の間隔が広い。
実は今まで「花弁」としたけれど、ドクダミの花弁のように見える白い部分は、花弁ではない。葉の一種である「苞(ほう)」あるいは「総苞(そうほう)」と呼ばれるもの。※ヤマボウシなど同じ咲き方をする植物はいくつかある。
だから、ドクダミの場合、他の八重咲き植物とは少々違うのかもしれない。他に苞が八重になる植物って、あるだろうか。
普通の一重咲きのドクダミ
一重のドクダミでは、苞の上につんと突き出たもじゃもじゃした部分だけが、本当の花。
八重のドクダミでも、もじゃもじゃ部分はある。八重の苞が、その突き出た部分の途中からも出ているように見える。
一重では「もじゃもじゃの下に」ある苞が、八重では「もじゃもじゃの途中にも」あるというのも、おもしろい。普通の花弁の八重咲きでは、考えられないことだと思う。違うメカニズムなんだろうか。
花弁の八重咲きでは、「おしべやめしべが花弁に変わってしまった」ことにより八重咲きになるという仕組みのものが多い。だから、種を作ることはできないものが多い。3つの遺伝子が組み合わさって働くことで花の器官が形成される「ABCモデル」という理論(今は高校の生物でも習うらしい)があり、それでそのような八重咲きが起きる説明がつく。(梅のように八重でもおしべ・めしべができて種ができるものもあり、それはまた違うのかも)
ドクダミでは、そもそも花弁じゃないし、おしべ・めしべらしきものもあるから、ABCモデルとは関係ないのかもしれないし、種はできそう。
八重のドクダミは、全国的にちらほら存在するようだけど、比較的珍しい部類のようだ。当然、葉っぱだけだと区別がつかないから、確認できる時期は限られる。
僕は昨年、秋田市内で初めて見かけ、今年もう1か所で見つけた。どちらも、人の手で植えられたと思われる場所。(本記事の写真は両方で撮影)
なかなかかわいい