広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ミタビルに岩銀

2016-07-27 00:03:20 | 秋田の季節・風景
秋田市大町三丁目、竿燈大通りと大町通りが交わる日本銀行秋田支店前交差点の南西角に、こげ茶色のオフィスビルっぽい風情の建物がある。背は高いけど、3階しかない。正面玄関は東面の大町通りに面し、向かいは場外馬券売り場「DIKK秋田」。

これは、株式会社三田商店の秋田支店の建物。
火薬や建設資材などを扱う三田商店は、盛岡に本社がある明治創業の老舗。同社ホームページによれば、秋田市には大正時代に進出している。
かつては、(今で言う)大町二丁目に支店があったが、秋田ニューシティ建設に当たって、(ニューシティの建築主であり、秋田経済界トップの)辻兵吉の要請を受けて土地を明け渡し、1981年に現在のビルを建てて移転したとのこと。
三田商店としては、現在のニューシティ解体後の空き地のままの、旧自社所有地を見て、どう思っているだろう。


そんな三田商店秋田支店で、何やら工事が行われ、終わった。
外観はあまり変化ない
今までは目立った看板はなかったが、工事後は竿燈大通り側に縦長の緑色の看板が設置された。
「岩手銀行」
岩手銀行秋田支店ができたのだった。
今まではビル全部を三田商店単独で使っていたかと思われるが、1階の北側にテナントとしていわぎんが入ったようだ。
左が「ミタビル」、右が「岩手銀行秋田支店」とある
今までは幅いっぱい使っていた玄関(手押しドア)は、真ん中に仕切りができて、三田商店と岩手銀行に分けられ、それぞれ自動ドアがついた。道路より数段高い玄関へは、銀行側にスロープが設置された。玄関部分の屋根など、ドア以外の外観はほとんど変わっていない。

岩手銀行秋田支店のオープンは7月25日。
銀行のプレスリリースによれば、岩手銀行秋田支店は行員9名(支店長を除いて?)。入居する「ミタビル」は、地下1階地上4階。延べ面積397.09平方メートル。
ATMは1台。休日も稼働。(ちなみに、岩手銀行・青森銀行・秋田銀行のキャッシュカードは、提携により相互に他行手数料なしで引き出しできる)

3階建てに見えるけど、もう1フロアあるんだろうか。その階だけずいぶん天井が低そう。
ネットで「秋田 ミタビル」と検索すると、手形にある「三田ビル」というのしか見当たらない。
今までは三田商店秋田支店単独で使っていたから、ビルの名称は特になく、いわぎんがテナントとして入るに当たって、新たに「ミタビル」と命名されたのだろう。カタカナにしたのは、既存のビル名と重複させないため?


岩手銀行秋田支店は、先週までは別の場所にあった。
あまり印象にないけど、中央通りの秋田駅寄り。秋田予備校やかつて「杉のや」があった近辺の中通四丁目2番1号。道のりで800メートル弱の移動。
Googleストリートビューより
3階建ての大きな建物で、テナントではなく独占使用。自前のビルだったのだろうか。
秋田県内唯一の岩手銀行の支店で、1969年10月開設。その時からの建物か。
建物の老朽化と大きすぎて、岩手つながりで三田商店のお世話になることにしたのだろうか。
お決まりのフレーズだけど、旧支店の跡はどうなるか。


なお、岩手のもう1つの銀行、北日本銀行も秋田支店がある。
中通三丁目の北都銀行本店並びの土手長町通りにあり、2009年末に建物(単独使用)が新しくなっている。

青森の銀行は、青森銀行、みちのく銀行とも、2000年以降に秋田市から撤退しているのと対照的。


かつては金融機関が多く並んでいて金融街とも言えそうだった大町通りからは、北都銀行秋田支店、秋田銀行秋田支店、みちのく銀行秋田支店が姿を消していったが、岩手銀行秋田支店の移転で、わずかに盛り返したことにもなる。

さらに、オフィス街である竿燈大通りだけど、それに面した(通りから看板が見える)銀行は、秋田銀行大町支店しかなかった(※)。岩手銀行が2つ目になる。
※2000年までは、ミタビルの1ブロック西の朝日生命秋田ビル1階に青森銀行秋田支店があった。撤退後ローソン秋田竿燈大通店が2013年まで入り、後は空きテナント。
コメント (14)
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