信州旅行記。上諏訪周辺について。
前回の記事で少々触れたように、中央本線の駅名で岡谷-下諏訪-上諏訪にかけてが、諏訪湖の沿岸。自治体名では岡谷市、下諏訪町、諏訪市。上諏訪は諏訪市にある。
「諏訪地域」という長野県のエリアの分け方では、もう少し広範囲の6つの市町村を指す。
諏訪で連想するのは、諏訪湖、諏訪湖で厳冬期に起きる「御神渡り」、今年あった諏訪大社の「御柱祭」、セイコーエプソンなど精密機械工業辺りだろうか。
諏訪大社は、上社と下社それぞれ2つのお宮があるので、4か所に分散。下社は2つとも下諏訪町内にあるが、上社は諏訪市と隣の茅野市に1つずつある。
あと、「がんばらない」でおなじみの鎌田實氏が名誉院長を務める「諏訪中央病院」もこの辺りにあるのだと予想していたら、茅野市に所在。茅野市、諏訪市、原村の3自治体で運営する病院だそう。
人口は、下諏訪町が2万人、茅野、諏訪、岡谷各市がいずれも5万人前後(茅野がわずかに多い)。
個人的には、諏訪といえば「たんけんぼくのまち」、「かりん」、そして諏訪愛宕神社。
「たんけんぼくのまち」は、1984年から1992年3月まで放送された、NHK教育テレビの小学3年生向け社会科の学校放送。
「チョーさん」が地域のお店の住み込み店員となって修業しながら、その土地への理解を深めていく内容で、チョーさんのキャラクターと当時の学校放送としては斬新なバラエティ色が濃い内容で、視聴した世代には伝説的な存在である。
チョーさんは、実在するお店(今は少なくなった、八百屋さんと魚屋さんと雑貨屋さんを一体化して、配達もしてくれるような個人商店)で働いている設定で、1~2年ごとに土地が変わった。
6か所が舞台となったが、最初の1984~1985年度が諏訪市、5か所目の1990年度が岡谷市だった。他の土地も含めて、いずれも関東周辺が選ばれているのは、東京から打ち合わせやロケに行きやすかったからだろうか。
僕が学校で見ていたのは、諏訪市版。番組内では「上諏訪」と呼ばれていたはず。僕が諏訪という土地を知ったのは、この番組でだった。
「かりん」は、1993年度後半に放送された、NHK連続テレビ小説。
朝ドラ50作目(だからといって別段記念作とかではなさそう)で、松原敏春作。主演は細川直美。ほかに榎木孝明、石坂浩二、つみきみほ、筒井道隆など。
戦後間もない、諏訪の味噌蔵を舞台にしたドラマだけど、内容はあまり覚えていない。
タイトルにもなった「かりん」は、地元に多い果樹のこと。これについては、大学で「信州ではマルメロのことをカリンと呼ぶ。ドラマの映像ではちゃんとマルメロが使われており、実態に即している」という話を聞いた。
インパクトがあったのは、主題歌。当時の朝ドラとしては珍しく歌付き。(歌詞のある新作曲が使われたのは、2作前の「ひらり」のドリカムの「晴れたらいいね」に次いで2作目だろうか)
井上陽水の「カナディアン アコーデオン」(作詞 井上陽水、作曲 筒美京平)。
歌詞に「森のあいだを曲線の道が」「深いブルーに沈み込んだ湖」といったフレーズがあり、それをドラマの舞台の諏訪にある湖=諏訪湖と結びつけてしまっていた。
また、ちょうど放送時に、高校の地理で、日本列島を2つに分ける「フォッサマグナ(※)」が諏訪湖を通ることを習った。※正確には糸魚川静岡構造線と中央構造線。
このこともあって、訪れたことのない諏訪湖(たんけんぼくのまちでも映ったはずだけど、記憶になく)は、山深いところにひっそりとたたずむ湖なのだと、思いこんでいた。
その後、地図を見たり、「あずさ」で通りかかったり、テレビやネットで見て、そうでもなさそうなことは分かったけど。
そして、諏訪愛宕神社は、秋田市中央部にある神社である。(この記事後半)
名前の通り、全国に2万5千社あるという諏訪神社の1つ。
大きな神社ではないが、地域の神様として大切にされ、「保戸野すわ町」という町名にもなっていて、多少なりとも親しみがある。
諏訪大社の存在は、子どもの頃は知らなかったはずだけど、いつの間にか、その総本社がある諏訪にも親近感を持つようになった。
そんなわけで、諏訪にはいつか訪れたいと思っていた。
駅の近くに、ビジネスホテルなど低料金で泊まれる温泉がある上諏訪を宿泊地に選んだのだった。
※下諏訪にも温泉があるが、上諏訪ほど大規模ではなく、泉質も異なる。
※以下、紹介は時系列ではありません。
前回も紹介した、上諏訪駅前。
諏訪湖と反対側にある駅出口と国道20号線をはさんで向かい合う、大きな建物が解体中。
1979年にできた商業施設・公共施設「スワプラザ」。かつては隣に温泉がある百貨店もあったそうで、その跡とともに再開発で新しいものができる計画らしい。
現状では、上諏訪駅周辺には大きな商業施設はない。岡谷や茅野にあった百貨店もなくなったそうで、郊外型でないもので残るのは下諏訪のイオン(イオン諏訪店。1977年にジャスコとして開店)くらいなんだろうか。
【2022年10月の再訪時の状況・スワプラザ跡には新しく「アーク諏訪」が2019年にできていた。また、下諏訪町のイオン諏訪店は2018年で閉店・解体。跡地に再建する話はあるが、動きはないとのこと。反対隣の茅野市との境には、2018年にイオン諏訪ステーションパーク店(元はダイエー系・グルメシティ諏訪インター店だった建物だそう)がオープンしている。】
上諏訪は正面出口反対側が、温泉街と諏訪湖。
臨時改札口はあるそうだが、通常は改札を出て、歩行者用跨線橋で線路を渡る。
道は一直線ではないけれど、駅を背にして温泉宿が点在する道を300メートルほど進めば、諏訪湖畔。
こんな建物も(外観を見ただけ)
昭和3年にできた「千人風呂」などがある重要文化財の温泉施設「片倉館」。
湖岸の道路は交通量が多い。信号機のない横断歩道もあったけど、横断するのはちょっと怖い。信号機は「押しボタン式歩車分離」のものもあり、一見普通の交差点だけど、ボタンを押さないと永久に横断できないので注意。(長野県はこの方式が多かった)
これが念願の、
諏訪湖!
駅近くの湖畔は「諏訪湖畔公園」として整備されている。1986年にセイコーエプソン創立25周年記念事業として、諏訪市へ寄贈されたもので、黒川紀章監修。
湖全体がぐるりと見渡せ、なかなかいい眺め。
ただ、平地の湖という感じだし、対岸まで町並みが囲んでいる。「カナディアンアコーデオン」を信じていたら、裏切られたと思ってしまいそう。
ただし、この土地自体の標高は、スマホのGPSによれば810メートル前後もあるので、「平地」ともまた違うのかもしれない。(ちなみに駅の標高は松本600メートル弱、長野700メートル弱)
秋田や青森の田沢湖、十和田湖と比較すると、水面の標高は諏訪湖のほうがずっと高い。湖の大きさや深さでは、諏訪湖が小さい。
ちょっと移動して、同じ公園内。
この中央部へズームすると、
対岸が岡谷~下諏訪の町。奥にわずかに北アルプス
下諏訪辺りから見ると、諏訪湖の向こうに富士山が見えるそうだ。
今回は時間がなくてこの程度の諏訪湖畔。ほかに湖畔には間欠泉(人工)や別の入浴施設などもある。全面凍結して御神渡りができたところなど、いつか見てみたい。
最近まで知らなかったけれど、上諏訪は城下町。
駅から(線路の諏訪湖側を南方向へ)1キロほどのところに「高島城」があり、本丸が整備されて天守が復元されていた。ちょっとだけ訪問。
城跡周辺は、一直線ではない狭い道路で、迷いそうになった。
元々は諏訪湖に突き出た水城だったそうだが、江戸時代から干拓されて、今は湖畔までは700メートルほど。
逆光ですが堀と石垣。右が天守。ずっと右方が諏訪湖
上の写真は、北東角・諏訪市役所そばの「高島城」交差点。
この場所が、1984年の「たんけんぼくのまち」第1回に映っていた(DVDで視聴。僕がリアルタイムで見たのは翌1985年度なので、そのシーンはなかったはず)。
道に迷ったチョーさんが、この辺りをうろついていた。四角い信号機が映っていたのがこの交差点のはず。テレビよりも狭く感じた。
現在は茶色いLED信号機が付いているが、「高島城」の地点名表示板は、当時のものを使い回しているみたい。
昔は諏訪湖とつながっていたであろうお堀も、今はコンパクト
ところで、1971年の小柳ルミ子のデビュー曲「わたしの城下町(作詞 安井かずみ、作曲 平尾昌晃)」のモチーフになった城下町が、この高島城跡の諏訪だそう。(近年、テレビで知った)
平尾昌晃が岡谷の病院に入院していた時に着想を得たのだとか。(詞じゃなくて曲のイメージがということなのかな【2020年3月21日追記・歌詞では京都をイメージしているとのこと。】)
そう思ってお城の周りを歩くと、なんとなく納得できたような気がした。
冒頭の上諏訪駅前の写真で分かるように、諏訪湖と反対側は山になっていて、駅・国道の東側の住宅街は高い所にある。
駅から国道を北へ250メートルほど進み、薬局の角の小路を右折して100メートル強進むと、
上へ行く階段
下が湯の脇2丁目、上が同1丁目のようだ。
この階段も「たんけんぼくのまち」第1回の舞台。上諏訪駅を降りたチョーさんが道に迷い、高いところから見渡すことで、町の全貌を把握する重要な(?)場所なのである。(その後再び高島城で迷うのだけど)
高いところから見渡すのは、(当時も今も?)小3社会のお約束らしい。そういえば、僕たちも校舎3階から眺めたな。
2009年にチョーさんが25年ぶりに上諏訪を訪れた特番(DVD収録)でも、改めてこの階段を訪れていた。
横長で鮮明なハイビジョン映像、さらに今はストリートビューもあって、現地は容易に特定できた(脇の旅館が決め手)。1984年当時とは、階段の手すりが違っている。
階段のてっぺん近くの脇に、わずかに平坦な場所があって、公園風になっていた。「馬頭観音境内」という表示があり、お堂があった。
チョーさんも、ここから眺めたはず。
正面には温泉街
真正面は旅館などの建物にさえぎられて、500メートル先のはずの諏訪湖は見えない。
右(北)方向は湖面が見える
左方向も建物
左方向4キロほど先、豊田地区(中央道諏訪湖SAの手前)というところに、チョーさんが住みこんでいたおじさんのお店があったのだが、見えない。2009年に再訪したチョーさんは「(25年前より)建物が増えた」と言っていた。
※豊田地区へのアクセスなどについて2022年の記事。
諏訪市内の路線バスは、自治体が民間バス会社に委託運行するコミュニティバスがメイン。
路線網は比較的充実していて、運賃は150円均一なので、諏訪湖周辺、諏訪大社等への観光にも使えるのだけど、路線が複雑でもあり、よそ者には分かりづらい。(自治体ホームページに路線図や時刻表は掲載されている)
バス停には「スワンバス」と「かりんちゃんバス」
「かりんちゃんバス」は諏訪市単独のコミュニティバス、「スワンバス」は岡谷市、下諏訪町、諏訪市の湖岸3自治体で運行する湖畔を1周するコミュニティバス(観光バスではなく、1周1時間50分かかる)。
岡谷と下諏訪も、それぞれ単独のコミュニティバスを運行している。
時間の制約で、上諏訪はこんなところでした。諏訪大社の上社も割愛。下社へ行ったので、続きます。
前回の記事で少々触れたように、中央本線の駅名で岡谷-下諏訪-上諏訪にかけてが、諏訪湖の沿岸。自治体名では岡谷市、下諏訪町、諏訪市。上諏訪は諏訪市にある。
「諏訪地域」という長野県のエリアの分け方では、もう少し広範囲の6つの市町村を指す。
諏訪で連想するのは、諏訪湖、諏訪湖で厳冬期に起きる「御神渡り」、今年あった諏訪大社の「御柱祭」、セイコーエプソンなど精密機械工業辺りだろうか。
諏訪大社は、上社と下社それぞれ2つのお宮があるので、4か所に分散。下社は2つとも下諏訪町内にあるが、上社は諏訪市と隣の茅野市に1つずつある。
あと、「がんばらない」でおなじみの鎌田實氏が名誉院長を務める「諏訪中央病院」もこの辺りにあるのだと予想していたら、茅野市に所在。茅野市、諏訪市、原村の3自治体で運営する病院だそう。
人口は、下諏訪町が2万人、茅野、諏訪、岡谷各市がいずれも5万人前後(茅野がわずかに多い)。
個人的には、諏訪といえば「たんけんぼくのまち」、「かりん」、そして諏訪愛宕神社。
「たんけんぼくのまち」は、1984年から1992年3月まで放送された、NHK教育テレビの小学3年生向け社会科の学校放送。
「チョーさん」が地域のお店の住み込み店員となって修業しながら、その土地への理解を深めていく内容で、チョーさんのキャラクターと当時の学校放送としては斬新なバラエティ色が濃い内容で、視聴した世代には伝説的な存在である。
チョーさんは、実在するお店(今は少なくなった、八百屋さんと魚屋さんと雑貨屋さんを一体化して、配達もしてくれるような個人商店)で働いている設定で、1~2年ごとに土地が変わった。
6か所が舞台となったが、最初の1984~1985年度が諏訪市、5か所目の1990年度が岡谷市だった。他の土地も含めて、いずれも関東周辺が選ばれているのは、東京から打ち合わせやロケに行きやすかったからだろうか。
僕が学校で見ていたのは、諏訪市版。番組内では「上諏訪」と呼ばれていたはず。僕が諏訪という土地を知ったのは、この番組でだった。
「かりん」は、1993年度後半に放送された、NHK連続テレビ小説。
朝ドラ50作目(だからといって別段記念作とかではなさそう)で、松原敏春作。主演は細川直美。ほかに榎木孝明、石坂浩二、つみきみほ、筒井道隆など。
戦後間もない、諏訪の味噌蔵を舞台にしたドラマだけど、内容はあまり覚えていない。
タイトルにもなった「かりん」は、地元に多い果樹のこと。これについては、大学で「信州ではマルメロのことをカリンと呼ぶ。ドラマの映像ではちゃんとマルメロが使われており、実態に即している」という話を聞いた。
インパクトがあったのは、主題歌。当時の朝ドラとしては珍しく歌付き。(歌詞のある新作曲が使われたのは、2作前の「ひらり」のドリカムの「晴れたらいいね」に次いで2作目だろうか)
井上陽水の「カナディアン アコーデオン」(作詞 井上陽水、作曲 筒美京平)。
歌詞に「森のあいだを曲線の道が」「深いブルーに沈み込んだ湖」といったフレーズがあり、それをドラマの舞台の諏訪にある湖=諏訪湖と結びつけてしまっていた。
また、ちょうど放送時に、高校の地理で、日本列島を2つに分ける「フォッサマグナ(※)」が諏訪湖を通ることを習った。※正確には糸魚川静岡構造線と中央構造線。
このこともあって、訪れたことのない諏訪湖(たんけんぼくのまちでも映ったはずだけど、記憶になく)は、山深いところにひっそりとたたずむ湖なのだと、思いこんでいた。
その後、地図を見たり、「あずさ」で通りかかったり、テレビやネットで見て、そうでもなさそうなことは分かったけど。
そして、諏訪愛宕神社は、秋田市中央部にある神社である。(この記事後半)
名前の通り、全国に2万5千社あるという諏訪神社の1つ。
大きな神社ではないが、地域の神様として大切にされ、「保戸野すわ町」という町名にもなっていて、多少なりとも親しみがある。
諏訪大社の存在は、子どもの頃は知らなかったはずだけど、いつの間にか、その総本社がある諏訪にも親近感を持つようになった。
そんなわけで、諏訪にはいつか訪れたいと思っていた。
駅の近くに、ビジネスホテルなど低料金で泊まれる温泉がある上諏訪を宿泊地に選んだのだった。
※下諏訪にも温泉があるが、上諏訪ほど大規模ではなく、泉質も異なる。
※以下、紹介は時系列ではありません。
前回も紹介した、上諏訪駅前。
諏訪湖と反対側にある駅出口と国道20号線をはさんで向かい合う、大きな建物が解体中。
1979年にできた商業施設・公共施設「スワプラザ」。かつては隣に温泉がある百貨店もあったそうで、その跡とともに再開発で新しいものができる計画らしい。
現状では、上諏訪駅周辺には大きな商業施設はない。岡谷や茅野にあった百貨店もなくなったそうで、郊外型でないもので残るのは下諏訪のイオン(イオン諏訪店。1977年にジャスコとして開店)くらいなんだろうか。
【2022年10月の再訪時の状況・スワプラザ跡には新しく「アーク諏訪」が2019年にできていた。また、下諏訪町のイオン諏訪店は2018年で閉店・解体。跡地に再建する話はあるが、動きはないとのこと。反対隣の茅野市との境には、2018年にイオン諏訪ステーションパーク店(元はダイエー系・グルメシティ諏訪インター店だった建物だそう)がオープンしている。】
上諏訪は正面出口反対側が、温泉街と諏訪湖。
臨時改札口はあるそうだが、通常は改札を出て、歩行者用跨線橋で線路を渡る。
道は一直線ではないけれど、駅を背にして温泉宿が点在する道を300メートルほど進めば、諏訪湖畔。
こんな建物も(外観を見ただけ)
昭和3年にできた「千人風呂」などがある重要文化財の温泉施設「片倉館」。
湖岸の道路は交通量が多い。信号機のない横断歩道もあったけど、横断するのはちょっと怖い。信号機は「押しボタン式歩車分離」のものもあり、一見普通の交差点だけど、ボタンを押さないと永久に横断できないので注意。(長野県はこの方式が多かった)
これが念願の、
諏訪湖!
駅近くの湖畔は「諏訪湖畔公園」として整備されている。1986年にセイコーエプソン創立25周年記念事業として、諏訪市へ寄贈されたもので、黒川紀章監修。
湖全体がぐるりと見渡せ、なかなかいい眺め。
ただ、平地の湖という感じだし、対岸まで町並みが囲んでいる。「カナディアンアコーデオン」を信じていたら、裏切られたと思ってしまいそう。
ただし、この土地自体の標高は、スマホのGPSによれば810メートル前後もあるので、「平地」ともまた違うのかもしれない。(ちなみに駅の標高は松本600メートル弱、長野700メートル弱)
秋田や青森の田沢湖、十和田湖と比較すると、水面の標高は諏訪湖のほうがずっと高い。湖の大きさや深さでは、諏訪湖が小さい。
ちょっと移動して、同じ公園内。
この中央部へズームすると、
対岸が岡谷~下諏訪の町。奥にわずかに北アルプス
下諏訪辺りから見ると、諏訪湖の向こうに富士山が見えるそうだ。
今回は時間がなくてこの程度の諏訪湖畔。ほかに湖畔には間欠泉(人工)や別の入浴施設などもある。全面凍結して御神渡りができたところなど、いつか見てみたい。
最近まで知らなかったけれど、上諏訪は城下町。
駅から(線路の諏訪湖側を南方向へ)1キロほどのところに「高島城」があり、本丸が整備されて天守が復元されていた。ちょっとだけ訪問。
城跡周辺は、一直線ではない狭い道路で、迷いそうになった。
元々は諏訪湖に突き出た水城だったそうだが、江戸時代から干拓されて、今は湖畔までは700メートルほど。
逆光ですが堀と石垣。右が天守。ずっと右方が諏訪湖
上の写真は、北東角・諏訪市役所そばの「高島城」交差点。
この場所が、1984年の「たんけんぼくのまち」第1回に映っていた(DVDで視聴。僕がリアルタイムで見たのは翌1985年度なので、そのシーンはなかったはず)。
道に迷ったチョーさんが、この辺りをうろついていた。四角い信号機が映っていたのがこの交差点のはず。テレビよりも狭く感じた。
現在は茶色いLED信号機が付いているが、「高島城」の地点名表示板は、当時のものを使い回しているみたい。
昔は諏訪湖とつながっていたであろうお堀も、今はコンパクト
ところで、1971年の小柳ルミ子のデビュー曲「わたしの城下町(作詞 安井かずみ、作曲 平尾昌晃)」のモチーフになった城下町が、この高島城跡の諏訪だそう。(近年、テレビで知った)
平尾昌晃が岡谷の病院に入院していた時に着想を得たのだとか。(詞じゃなくて曲のイメージがということなのかな【2020年3月21日追記・歌詞では京都をイメージしているとのこと。】)
そう思ってお城の周りを歩くと、なんとなく納得できたような気がした。
冒頭の上諏訪駅前の写真で分かるように、諏訪湖と反対側は山になっていて、駅・国道の東側の住宅街は高い所にある。
駅から国道を北へ250メートルほど進み、薬局の角の小路を右折して100メートル強進むと、
上へ行く階段
下が湯の脇2丁目、上が同1丁目のようだ。
この階段も「たんけんぼくのまち」第1回の舞台。上諏訪駅を降りたチョーさんが道に迷い、高いところから見渡すことで、町の全貌を把握する重要な(?)場所なのである。(その後再び高島城で迷うのだけど)
高いところから見渡すのは、(当時も今も?)小3社会のお約束らしい。そういえば、僕たちも校舎3階から眺めたな。
2009年にチョーさんが25年ぶりに上諏訪を訪れた特番(DVD収録)でも、改めてこの階段を訪れていた。
横長で鮮明なハイビジョン映像、さらに今はストリートビューもあって、現地は容易に特定できた(脇の旅館が決め手)。1984年当時とは、階段の手すりが違っている。
階段のてっぺん近くの脇に、わずかに平坦な場所があって、公園風になっていた。「馬頭観音境内」という表示があり、お堂があった。
チョーさんも、ここから眺めたはず。
正面には温泉街
真正面は旅館などの建物にさえぎられて、500メートル先のはずの諏訪湖は見えない。
右(北)方向は湖面が見える
左方向も建物
左方向4キロほど先、豊田地区(中央道諏訪湖SAの手前)というところに、チョーさんが住みこんでいたおじさんのお店があったのだが、見えない。2009年に再訪したチョーさんは「(25年前より)建物が増えた」と言っていた。
※豊田地区へのアクセスなどについて2022年の記事。
諏訪市内の路線バスは、自治体が民間バス会社に委託運行するコミュニティバスがメイン。
路線網は比較的充実していて、運賃は150円均一なので、諏訪湖周辺、諏訪大社等への観光にも使えるのだけど、路線が複雑でもあり、よそ者には分かりづらい。(自治体ホームページに路線図や時刻表は掲載されている)
バス停には「スワンバス」と「かりんちゃんバス」
「かりんちゃんバス」は諏訪市単独のコミュニティバス、「スワンバス」は岡谷市、下諏訪町、諏訪市の湖岸3自治体で運行する湖畔を1周するコミュニティバス(観光バスではなく、1周1時間50分かかる)。
岡谷と下諏訪も、それぞれ単独のコミュニティバスを運行している。
時間の制約で、上諏訪はこんなところでした。諏訪大社の上社も割愛。下社へ行ったので、続きます。