広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ポストの庇

2016-07-07 19:32:50 | 秋田のいろいろ
当ブログでたまに話題になる郵便ポストのお話。※過去の記事はこちらなど

郵便ポストは、登場時期・サイズに分けて型式があり、「郵便差出箱○号」と通し番号が振られている。(以下、単に「○号」と表記します)
昔のポストはオレンジがかった朱色だったけれど、現在は真っ赤なものが主流。その真っ赤なポストは10~14号で、1996年に登場した。今年でちょうど20年。
秋田新国道郵便局前のポスト
全国的には朱色の旧型ポストもまだまだ残っているが、沿岸部だからか秋田市は真っ赤なポストへの更新が早かったと思う。その結果、現在の秋田市中央部では、投函口が2つで、箱の天地方向がやや小さい(その分脚が長い)「13号」が圧倒的多数。(弘前市では、もう少し旧式が多く残り、投函口が1つのタイプが主流)
それ以前は、ほぼ同規格で朱色の「8号」が主流だった。8号は1966年からあったそうだが、秋田市内では1985年頃に相次いで設置(それ以前はいわゆる丸ポストがどこにでも設置されていた)されたので、多くがわずか10年ほどで更新されたことになる。
現在の13号は、約20年前に設置されてそのまま使われ続けているものも多いから、8号より寿命は長い。(アルミ製なんだろうか。腐食はしないものの塗装は剥離しやすい印象)
上の写真の秋田新国道郵便局前のポストは13号だが、全体にきれいだし、地際に工事した形跡。以前も13号があったはずだが、更新されたのかもしれない。
※このポストの3年後の状態(リンク先後半)

(再掲)別の13号
新国道郵便局のポストも、↑このポストも、どちらも13号だけど、違いがあるのにお気づきでしょうか。
上の写真のポストでは、投函口の上、赤くせり出した庇(ひさし)部分に白い四角のプレートがあって、「手紙・はがき」か「その他郵便物」の区別や点字が記されている。また、庇は投函口ごとに分離されていて、2つの庇が並んでいる形。
新国道郵便局
一方、新国道郵便局のほうは、庇には区分が記されず、投函口の下にまとめて記されている(点字はなし?)。庇は、2口をいっしょにカバーする横長のもの。分かりにくいが、その真ん中に「〒」マークが彫り込まれている。

この違いは、製造時期によるそうだ。庇が分割されたほうが古く、一体化したほうが新しい。
どんな業界のどんな製品でも、同型であっても製造時期で細部が異なる例は多い。郵便ポストも同じようで、他にも扉(上の2つも形状が異なる)や脚に差異があるらしい。


秋田市内の13号をざっと見てみると、やはり初期の分割庇が圧倒的多数。そんな中、新国道郵便局のは一体庇だから、やはり新しいのだろう。
ところで、隣接地に移転したばかりの秋田市役所庁舎前に、ポストが移設されていた(この記事で少々)。旧庁舎前には朱色のポスト(大型の7号?)があったようだが、新庁舎前には後継の12号ではなく、こちらも13号。(向かいの県庁前は12号)それも、
13号一体庇
新品が設置されたのだろう。


さらに、6月中頃、泉中学校の並びの秋田市泉地区コミュニティセンター前にて。
前はなかった13号ポスト!
玄関横に、根元が養生中で設置されたばかりと思われる、13号ポストがあった。これも一体庇。

このポストは道路から数歩、敷地内に入りこまないと投函できない。どうせなら路肩に設置してくれたほうが投函しやすいのだけど、ここは歩道がなく道幅が広いから路上には設置できず、敷地内も広くはなく、車寄せや人と車の通行スペースもあるから、邪魔にならないこの場所になったのだろう。

コミセンはずっと前からここにある(1990年開所)のに、どうして今さらポストができたのか。
コミセン前の通りの100メートルほど新国道寄りにヤマザキショップ(以前から閉店?)があり、その前にあった13号ポストがなくなっていたので、その代替というかそれを移設(ポスト自体は更新されたけど)した形になるようだ。
泉コミセンのポストの2022年の状況


13号ポストの庇に2タイプあることを気づかせてくれたのは、とあるポストのおかげだった。最後にそれを紹介。
有楽町裏・南通亀の町の改装されてきれいになったヤマキウのビル前にある13号ポスト。改装前後で手はつけられていない。
床とかカウンターとかはおしゃれになった
壁に以前からある「切手・はがき 印紙」を売っているという掲示があるけれど、今も売ってるの?

全体的に傷んで汚れているし、庇は分割、きっと20年近く前に設置されたのだろう。でも、その庇がちょっとおかしい。
右の庇に…
左の定形のほうはいい(文字は消えている? けど)として、右の定形外のほうの庇。「〒」のマークがある。
左右非対称の位置に「〒」マークがあるのはおかしいと思って、調べたのがきっかけとなった。

疑問なのは、どうしてこのポストの右庇にだけ「〒」があるのか。
考えられる理由は2つ。※推測です
1.文字や点字が記載された白い四角いプレートの下には、「〒」マークが彫られている。プレートが取れて、下のマークが姿を現した。

2.投函口が1つのポスト(10・11・14号)では、ひさし中央部に「〒」マークがある。そして、13号ポストの左右それぞれの庇1つあたりの幅は、1つ口のポストとおそらく同じ。
したがって、庇のサイズや取り付け方法は、2つ口と1つ口で共通規格になっているのではないか。この13号ポストの右庇が破損したため、部品として確保してあった1口ポスト用の庇で代用した。
(再掲)14号。庇は13号と同じ規格では?
このどちらかではないでしょうか。
さらに推測になるが、初期の13号の庇がわざわざ左右に分割されていたのは、(上記1、2どちらにしても)1口ポストと部品を共通化して効率化を図る狙いがあったのかもしれない。その狙いが外れて、一体化したのだろうか。

【2017年1月21日追記】かんぽ生命のテレビCM「人生は、夢だらけ。」のうち、2016年3月から放送されているミュージカル風のものの中に、13号ポストらしき郵便ポストが登場する。実物か作り物かは不明だが、その庇は一体化タイプ。

ポストについては、後日また
コメント
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