秋田県種苗交換会の続き。大した話題じゃありません。ちょっと気になったこと。
アルヴェきらめき広場の「本会場」
2009年の時はなかったが、今回は吹き抜けの天井から種苗交換会専用の垂れ幕が4枚下がっている。
「先人に学び農業の未来をひらく」が毎年変わらない種苗交換会のキャッチフレーズ(?)、「秋田から 広がる食農 つながる未来」が今回の第141回限定のキャッチフレーズ(?)らしい。
アルヴェの正面にも垂れ幕と同じデザインの立て看板が出ているし、あちこちでのぼり旗にもなっている。横書きのゲートもほぼ同じ。
秋田テレビの「プライムニュースあきた」のキャスター席の前にも、横書きのパネルが置かれている(春高バレーのバボちゃんみたいな感じで。AKTはJA提供の番組を放送している縁で置いたのか)。
これらに関して。
まず、写真では薄くて見えないが、垂れ幕下部の開催期間と◆が並ぶ間に、「農家のパーティ」と書かれたロゴらしきものがある。
一見、これも種苗交換会のキャッチフレーズとかサブタイトルかと思ってしまうが、そうではない。
「農家のパーティ」とは、要は、秋田市の地産地消プロジェクトの名称。秋田県ではなく秋田市で、別にJAが強く関わっているわけでもなさそう。
それなのに、JAが主催する、秋田県全体のイベントに表示してしまうのは、場違いじゃないでしょうか…
それ以外の、縦書きの黒い文字は教科書体。
教科書体の中でも、クセがなくて個人的には好きなデザインのフォント。
イワタかモリサワ製のフォントかと思われるが、こういうデザイン用途に使われるからには、モリサワのほうだろう。※関連記事
そもそも教育図書向けの教科書体を、それ以外の用途に安易に多用するのはどうかなという気もしなくはないし、もう少し線が太いほうがいい感じもする。
でも、これが種苗交換会の公式の文字表示なのかと思っていた。
しかし、テレビCMでは、
違う書体
こちらは丸ゴシック体。
昭和の写植用書体のような、昔の丸ゴシック体の雰囲気がありながら、それとは違う独特の雰囲気もする。文字のパーツの大小のメリハリが強いような。
「交」の6画目の右払いの書き始めの位置に、「筆押さえ」と呼ばれる逆向きの点状のパーツがあるのが、最近のフォントにしては珍しい。
テレビ朝日「モーニングショー」の説明パネルや単行本・雑誌の表紙などで、最近わりと目にする書体。【2日補足】秋田魁新報の金曜折り込み別紙「マリマリ」でも使われる。数年前まではモリサワ書体だったのに。
個人的には、わざとらしくてくどい印象を受けてしまい、好きでない。【2日補足】1文字ずつ中でパーツが中央に寄っていて、払いが長く周囲の空間が異様に広いのが、わざとらしさを感じさせる。「ふところが狭い」と表現するそうだが、この書体では過剰に感じる。
書体名を調べると、フォントワークス製「筑紫A丸ゴシック」というフォント。Mac OSのバージョンによっては、追加インストールにより無料で使えるらしい。
中央交通のバス停の表示は、同じメーカーの丸ゴシック体「スーラ」だけど、だいぶ違うもんだ。
【2日補足】フォントワークスでは、明朝体や角ゴシック体でも「筑紫」を冠するフォントを作っている。「ちくし」でなく「つくし」と読むらしい。どうして筑紫で、かつ「つくし」と読むのかは不明だが、フォントワークスは福岡の会社で、筑紫書体のデザイナーは福岡県筑紫野市(ちくしの市)在住だそうで、やっぱり筑紫(ちくし)地域を意識した命名なのだろう。なお、地名としての筑紫は、古代は「つくし」と読んだようだ。
配布される「ガイドブック」は、
抜粋
これも同じ丸ゴシック。厳密にはガイドブックのほうは「筑紫B丸ゴシック」。
AとBの違いは、仮名のデザイン。Bのほうが崩れたデザイン。漢字はAB共通らしい。
さらにポスターは、
抜粋
キャッチフレーズは筑紫B丸ゴシック。
でも「秋田県種苗交換会」は明朝体。
明朝体の漢字の書体の同定は困難だが、筑紫シリーズの明朝体だろうか。「交」の筆押さえがないが、そいうデザインの筑紫明朝もある。
以上、「種苗交換会」の文字は、媒体によって少なくとも3書体ある。割山の空港跡地の機械展示会場の立て看板では、また別の教科書体の模様。【2日補足】さらに冒頭の写真奥に写っている、きらめき広場吹き抜けに面した2階の手すりの横断幕では、太くて今風の角ゴシック体。
ロゴマークとか写真には共通性があっても、肝心のイベント名の表記はそろっていない。これってどうなんだろう。何か意図・メリットがあるのだろうか。
単にそれぞれを制作した企業のパソコンにインストールされていたフォントを使ってしまったのだろうか。
そして、昨年以前もしくは来年以降の種苗交換会では、どんな文字が使われるのだろう。
「種苗交換会」の文字をロゴ化して固定すればいいのに。例えば、秋田県内の書家に揮毫してもらうとかして。
さらに「種苗」という、一般人はあまり読めない漢字をふりがななしで使い続けるのは、JAの意地だろうか。
(今はhttpsで暗号化されて分からなくなったけれど)当ブログには「種苗交換会 読み方」とか「ひびょうこうかんかい」みたいな検索ワードでのアクセスがあった。
ヘンに改名する必要はないけれど、ふりがなを振ってやってもいいかも。
テレビCMより協賛イベント
週末は大物ゲストも来る。
壇蜜さんは秋田生まれ、ベリッシモさんは実は母が秋田出身で「食」に関わる人、假屋崎さんは秋田のダリアを使っているようで、いずれも秋田や農業と縁がある。渥美さんはなぜ呼ばれた?
アルヴェきらめき広場の「本会場」
2009年の時はなかったが、今回は吹き抜けの天井から種苗交換会専用の垂れ幕が4枚下がっている。
「先人に学び農業の未来をひらく」が毎年変わらない種苗交換会のキャッチフレーズ(?)、「秋田から 広がる食農 つながる未来」が今回の第141回限定のキャッチフレーズ(?)らしい。
アルヴェの正面にも垂れ幕と同じデザインの立て看板が出ているし、あちこちでのぼり旗にもなっている。横書きのゲートもほぼ同じ。
秋田テレビの「プライムニュースあきた」のキャスター席の前にも、横書きのパネルが置かれている(春高バレーのバボちゃんみたいな感じで。AKTはJA提供の番組を放送している縁で置いたのか)。
これらに関して。
まず、写真では薄くて見えないが、垂れ幕下部の開催期間と◆が並ぶ間に、「農家のパーティ」と書かれたロゴらしきものがある。
一見、これも種苗交換会のキャッチフレーズとかサブタイトルかと思ってしまうが、そうではない。
「農家のパーティ」とは、要は、秋田市の地産地消プロジェクトの名称。秋田県ではなく秋田市で、別にJAが強く関わっているわけでもなさそう。
それなのに、JAが主催する、秋田県全体のイベントに表示してしまうのは、場違いじゃないでしょうか…
それ以外の、縦書きの黒い文字は教科書体。
教科書体の中でも、クセがなくて個人的には好きなデザインのフォント。
イワタかモリサワ製のフォントかと思われるが、こういうデザイン用途に使われるからには、モリサワのほうだろう。※関連記事
そもそも教育図書向けの教科書体を、それ以外の用途に安易に多用するのはどうかなという気もしなくはないし、もう少し線が太いほうがいい感じもする。
でも、これが種苗交換会の公式の文字表示なのかと思っていた。
しかし、テレビCMでは、
違う書体
こちらは丸ゴシック体。
昭和の写植用書体のような、昔の丸ゴシック体の雰囲気がありながら、それとは違う独特の雰囲気もする。文字のパーツの大小のメリハリが強いような。
「交」の6画目の右払いの書き始めの位置に、「筆押さえ」と呼ばれる逆向きの点状のパーツがあるのが、最近のフォントにしては珍しい。
テレビ朝日「モーニングショー」の説明パネルや単行本・雑誌の表紙などで、最近わりと目にする書体。【2日補足】秋田魁新報の金曜折り込み別紙「マリマリ」でも使われる。数年前まではモリサワ書体だったのに。
個人的には、わざとらしくてくどい印象を受けてしまい、好きでない。【2日補足】1文字ずつ中でパーツが中央に寄っていて、払いが長く周囲の空間が異様に広いのが、わざとらしさを感じさせる。「ふところが狭い」と表現するそうだが、この書体では過剰に感じる。
書体名を調べると、フォントワークス製「筑紫A丸ゴシック」というフォント。Mac OSのバージョンによっては、追加インストールにより無料で使えるらしい。
中央交通のバス停の表示は、同じメーカーの丸ゴシック体「スーラ」だけど、だいぶ違うもんだ。
【2日補足】フォントワークスでは、明朝体や角ゴシック体でも「筑紫」を冠するフォントを作っている。「ちくし」でなく「つくし」と読むらしい。どうして筑紫で、かつ「つくし」と読むのかは不明だが、フォントワークスは福岡の会社で、筑紫書体のデザイナーは福岡県筑紫野市(ちくしの市)在住だそうで、やっぱり筑紫(ちくし)地域を意識した命名なのだろう。なお、地名としての筑紫は、古代は「つくし」と読んだようだ。
配布される「ガイドブック」は、
抜粋
これも同じ丸ゴシック。厳密にはガイドブックのほうは「筑紫B丸ゴシック」。
AとBの違いは、仮名のデザイン。Bのほうが崩れたデザイン。漢字はAB共通らしい。
さらにポスターは、
抜粋
キャッチフレーズは筑紫B丸ゴシック。
でも「秋田県種苗交換会」は明朝体。
明朝体の漢字の書体の同定は困難だが、筑紫シリーズの明朝体だろうか。「交」の筆押さえがないが、そいうデザインの筑紫明朝もある。
以上、「種苗交換会」の文字は、媒体によって少なくとも3書体ある。割山の空港跡地の機械展示会場の立て看板では、また別の教科書体の模様。【2日補足】さらに冒頭の写真奥に写っている、きらめき広場吹き抜けに面した2階の手すりの横断幕では、太くて今風の角ゴシック体。
ロゴマークとか写真には共通性があっても、肝心のイベント名の表記はそろっていない。これってどうなんだろう。何か意図・メリットがあるのだろうか。
単にそれぞれを制作した企業のパソコンにインストールされていたフォントを使ってしまったのだろうか。
そして、昨年以前もしくは来年以降の種苗交換会では、どんな文字が使われるのだろう。
「種苗交換会」の文字をロゴ化して固定すればいいのに。例えば、秋田県内の書家に揮毫してもらうとかして。
さらに「種苗」という、一般人はあまり読めない漢字をふりがななしで使い続けるのは、JAの意地だろうか。
(今はhttpsで暗号化されて分からなくなったけれど)当ブログには「種苗交換会 読み方」とか「ひびょうこうかんかい」みたいな検索ワードでのアクセスがあった。
ヘンに改名する必要はないけれど、ふりがなを振ってやってもいいかも。
テレビCMより協賛イベント
週末は大物ゲストも来る。
壇蜜さんは秋田生まれ、ベリッシモさんは実は母が秋田出身で「食」に関わる人、假屋崎さんは秋田のダリアを使っているようで、いずれも秋田や農業と縁がある。渥美さんはなぜ呼ばれた?