秋田市のJR東日本奥羽本線・土崎駅の待合室。
今年初めには、廃車されたキハ40系気動車(おそらく盛岡支社配置だった車を、土崎の秋田総合車両センターで解体)から取り外したボックスシート2組(8人分)が置かれ、自由に座れるようになった。
通路との仕切り板には国鉄色の車体塗装を模した装飾もされ、古い車両をイメージした一角が作られている。
この夏、さらに変化。
左がそば屋、背後が改札口、右がホーム(窓の外は跨線橋階段)。奥の自販機の場所は2011年までキオスク
自販機の手前の、補強工事で設置された木の柱に注目。
反対から
壁掛け首振り扇風機?
エアコンが設置されているが、コロナウイルス対策で(ドア開放とともに)換気のため設置したのか。
大浴場の脱衣場などにある、壁の高所に取り付けるタイプの扇風機と思ってしまうが、だたのそれじゃない。
スカスカのガード、中の羽が金属製で全体がグレー、左右方向でなく円を描く首振り。さらに、
ガード中央には「JR東日本」
国鉄時代に製造された冷房がない車両の、客室内天井に設置されていた扇風機だ!
JR東日本の部分は、元は国鉄の「JNR」マークだった。
現役時代を知っている僕でも「天井から下向きに設置されていた」という先入観がジャマをして、見つけてもすぐにはそれだと分からなかった。
正面のガードがY配置なのは、国鉄末期では一般的なタイプの扇風機のようだ。おそらく3枚羽根。旧型客車時代は、ガードが+配置だったそうだ。弘南鉄道の元東急7000系は、+ガードで4枚羽根。4枚羽根は東芝製の特徴だそう。
秋田で今春廃車されたキハ40系は、全車冷房設置改造済みで、改造時に扇風機は撤去されていた。だからこの扇風機も、廃車まで非冷房だった盛岡支社のキハ40系のものかも。
となると、秋田支社管内のJRに乗ってきた若い人は、この扇風機がそういうものだと説明されても、往時の姿を知らないことになろう。
それにしても、車内天井用を、地上で横向きで使うとは、なかなか思い切った発想。
元から家庭用電源で動くようで、天井に配線を後付けして、間に昔ながらの壁用スイッチをはさんでいる。さすがに、車内と同じ白と赤の丸いポッチのスイッチではない。
壁への取り付けは、黒い金属製らしき台座を介している。車内にあった時は存在が確認できない部分だと思うが、隠れていたのか、今回新たに作ったのか。
そして、壁にフックを付けて、2本のチェーンを扇風機と結んでいる。万一、本体が壁から外れた時、下に落ちないためだろう。たしかに、羽根も金属製だし、重量は相当ありそう。
現役時代は意識しなかったが、この扇風機の首振りは、正面から見て反時計回りらしい。
柱に掛けた状態では、きれいな円を描くというよりは、左上から右下へ動く時、「ガクッ」と加速するように見えた。やはり本来と違う向きで使うと、重力には勝てないのか。【16日改めて動きを見て訂正】左上から右下へ動く時、一瞬止まって「カチッ」と音がしていた。スムーズに円を描くのでなく、ぎこちないのは確実。
近くにいると、風はしっかり感じる。でも、待合室の広さからすると、1台ではあまり換気の役には立っていないようにも見える。上向きにも首を振るから、暖房時の空気撹拌効果が期待できるかも。
家庭用では、古い扇風機を使うことによる火災の注意喚起がされているけれど、これもちょっと心配になる。場所柄、駅員の目は届きづらそう(改札窓から一直線ではあるが、柱等でさえぎられると思う)で、客とそば屋さんが頼り。また火事なんてならないようにお願いします。
あと、椅子に立てば手が届く位置だから、興味本位で指を突っこんだりする人がいないかも、ちょっと心配。JR九州では、上から細かいメッシュをかぶせている。
夏が終わっても、このままだろうか。
写真を見たら、モーターカバーに銘板が付いている。製造時期が分かれば、設置されていた車両も絞りこめる。止まっている時にじっくり見たい。
国鉄時代っぽい光景?
国鉄時代の再現性はそれほどでもないけれど、眺めていたら、子どもの頃、真夏の暑い日の普通列車や急行の車内(停車中?)で、周期的に熱い風をかき回すだけの扇風機をうらめしく眺めたことを思い出した。
【追記】その後、夏が終わり2022年になっても取り外されずにそのままで、2022年7月にはまた稼働していた。ガクッと動くのも変わらず。
ところで、待合室内にある駅そば「そば処 港ばやし(JR東日本東北総合サービス運営)」。
日曜日の昼過ぎには、少なくとも3組が数人の家族連れで来て食べていた。うち2組は小さい子ども連れ。
秋田駅方面から電車に乗ってきて食べる人もいた。秋田駅にも「駅そば しらかみ庵(関根屋運営)」があり、メニュー豊富。ただ、純粋な駅そばの流れを汲むものではないから、こだわって土崎まで来たのか。根強い人気。
今年初めには、廃車されたキハ40系気動車(おそらく盛岡支社配置だった車を、土崎の秋田総合車両センターで解体)から取り外したボックスシート2組(8人分)が置かれ、自由に座れるようになった。
通路との仕切り板には国鉄色の車体塗装を模した装飾もされ、古い車両をイメージした一角が作られている。
この夏、さらに変化。
左がそば屋、背後が改札口、右がホーム(窓の外は跨線橋階段)。奥の自販機の場所は2011年までキオスク
自販機の手前の、補強工事で設置された木の柱に注目。
反対から
壁掛け首振り扇風機?
エアコンが設置されているが、コロナウイルス対策で(ドア開放とともに)換気のため設置したのか。
大浴場の脱衣場などにある、壁の高所に取り付けるタイプの扇風機と思ってしまうが、だたのそれじゃない。
スカスカのガード、中の羽が金属製で全体がグレー、左右方向でなく円を描く首振り。さらに、
ガード中央には「JR東日本」
国鉄時代に製造された冷房がない車両の、客室内天井に設置されていた扇風機だ!
JR東日本の部分は、元は国鉄の「JNR」マークだった。
現役時代を知っている僕でも「天井から下向きに設置されていた」という先入観がジャマをして、見つけてもすぐにはそれだと分からなかった。
正面のガードがY配置なのは、国鉄末期では一般的なタイプの扇風機のようだ。おそらく3枚羽根。旧型客車時代は、ガードが+配置だったそうだ。弘南鉄道の元東急7000系は、+ガードで4枚羽根。4枚羽根は東芝製の特徴だそう。
秋田で今春廃車されたキハ40系は、全車冷房設置改造済みで、改造時に扇風機は撤去されていた。だからこの扇風機も、廃車まで非冷房だった盛岡支社のキハ40系のものかも。
となると、秋田支社管内のJRに乗ってきた若い人は、この扇風機がそういうものだと説明されても、往時の姿を知らないことになろう。
それにしても、車内天井用を、地上で横向きで使うとは、なかなか思い切った発想。
元から家庭用電源で動くようで、天井に配線を後付けして、間に昔ながらの壁用スイッチをはさんでいる。さすがに、車内と同じ白と赤の丸いポッチのスイッチではない。
壁への取り付けは、黒い金属製らしき台座を介している。車内にあった時は存在が確認できない部分だと思うが、隠れていたのか、今回新たに作ったのか。
そして、壁にフックを付けて、2本のチェーンを扇風機と結んでいる。万一、本体が壁から外れた時、下に落ちないためだろう。たしかに、羽根も金属製だし、重量は相当ありそう。
現役時代は意識しなかったが、この扇風機の首振りは、正面から見て反時計回りらしい。
柱に掛けた状態では、きれいな円を描くというよりは、左上から右下へ動く時、「ガクッ」と
近くにいると、風はしっかり感じる。でも、待合室の広さからすると、1台ではあまり換気の役には立っていないようにも見える。上向きにも首を振るから、暖房時の空気撹拌効果が期待できるかも。
家庭用では、古い扇風機を使うことによる火災の注意喚起がされているけれど、これもちょっと心配になる。場所柄、駅員の目は届きづらそう(改札窓から一直線ではあるが、柱等でさえぎられると思う)で、客とそば屋さんが頼り。また火事なんてならないようにお願いします。
あと、椅子に立てば手が届く位置だから、興味本位で指を突っこんだりする人がいないかも、ちょっと心配。JR九州では、上から細かいメッシュをかぶせている。
夏が終わっても、このままだろうか。
写真を見たら、モーターカバーに銘板が付いている。製造時期が分かれば、設置されていた車両も絞りこめる。止まっている時にじっくり見たい。
国鉄時代っぽい光景?
国鉄時代の再現性はそれほどでもないけれど、眺めていたら、子どもの頃、真夏の暑い日の普通列車や急行の車内(停車中?)で、周期的に熱い風をかき回すだけの扇風機をうらめしく眺めたことを思い出した。
【追記】その後、夏が終わり2022年になっても取り外されずにそのままで、2022年7月にはまた稼働していた。ガクッと動くのも変わらず。
ところで、待合室内にある駅そば「そば処 港ばやし(JR東日本東北総合サービス運営)」。
日曜日の昼過ぎには、少なくとも3組が数人の家族連れで来て食べていた。うち2組は小さい子ども連れ。
秋田駅方面から電車に乗ってきて食べる人もいた。秋田駅にも「駅そば しらかみ庵(関根屋運営)」があり、メニュー豊富。ただ、純粋な駅そばの流れを汲むものではないから、こだわって土崎まで来たのか。根強い人気。
駅そば屋がまた良いアクセントに。
ところで新設された羽後本荘駅ですが駅コンビニなども無いんですね。
利用者が羽後本荘駅より少なく特急も来ない湯沢駅でさえNewDaysがあるのにちょっと不思議です。
説明がないので、知らない人には妙にレトロな空間ととらえられそうですが、それもまた悪くないでしょう。
羽後本荘は旧駅舎時代にキオスクがなくなったきりですね。
駅周辺の一般コンビニもなく、カダーレの売店も長続きせず、特急も停まる駅なのに寂しい限りです。
予備知識がない乗客には、古くさい変わった扇風機でしかないかもしれないので、説明があるといいのですが。
ちなみに、7月末の暑い日には、なぜか止まっていました(エアコンのみ稼働)。