シカゴからウィーンへ～『八月に乾杯』2020異聞07

東北巡演中の『八月に乾杯』が、
突然に海外に飛び出し、しかも
アメリカから欧州へ股にかけた
・・・わけでは勿論ない

福島県内で第1位の経済圏で、
かつ東北地方でも第2位という
「商都」郡山は、かつては治安が悪く
（それも当時から豊かだった裏返し）、
そこから脱却すべく芸術、特に音楽に
力を注いだことが「シカゴからウィーン」
というキャンペーンだったらしい。

アル・カポネ、暗黒街の象徴という
イメージからと理解するはするけれど、
シカゴにも素晴らしいフィルはある。
いずれにしろ、シカゴにとっても
随分と昔の話である。
海の向こうのことはさておき。

そんな「商都」と呼ばれる郡山市と
県庁所在地・福島市の関係は
NＹとワシントンDCに例えられる。
で、このパターンは高崎と前橋、
松本と長野、下関と山口などあって、
大宮と浦和に至っては合併してなお、
ライバルのままだ。



さて『八月に乾杯！』も避暑地の
保養所で出会った医師と
サーカスで働く元女優という
個性の異なる二人の対立から始まる。



学校生活。クラス替え。前後の席。
まださほど話していないのに、
去年から友達だったように思えて、
気づけば、その男の、娘の結婚式に
出席するほどの関係がある。
一方。
第一印象が悪く、小さいことで発火。
大喧嘩になるも、それがきっかけで
急速に仲が良くなるパターンも……。

さて、劇団と鑑賞会は前者。
と言いたいところだけれど。

黎明期には｢演劇の発展｣をともに願いつつ、
だからこその衝突もあったと聞く。
そう、我々世代は話や残された記録から
見聞きするしかないわけだが。
その学びも大切にして、さらに前進
・・・珍しく真面目なことを綴っているな。

8月20日、郡山演劇鑑賞会例会。
無事、終幕。
一座は宮城県へと向かったのでした。