〈ブンナ〉と聞いて
「あぁ、水上勉の作品で、
『ブンナよ木からおりてこい』の
主人公のカエルでしょ」と
即答する人は、いかほどいるかしら。
演劇関係者にとっては
「青年座の財産演目のひとつ」と
答える者が多いだろうし、私もその一人。
児童文学の名作ゆえ、青年座以外にも
様々な団体が上演している。
私は先月、テアトルアカデミーの発表会
(脚色/小松幹生、演出/篠本賢一)を観た。
人間の子供が出てきて、ブンナが捕まっていた。
「?あれ、こんな場面あったかな?」
・・・たまさか演出と知り合いだったので
あとから聞いたのだが、
青年座初演の篠崎光正演出版で、
脚色者に提案してできた原作にはないシーン。
その後の鈴木完一郎、宮田慶子……と
連なっていくシリーズではカットされた場面。
なるほど、だから初めてだったのか
それはさておき。『ブンナ~』の魅力は、
音楽やダンスを取り入れた構成であり、
かつ高度な哲学を内包している世界観にある。
私が観劇したアカデミー生(シニアクラス)の
舞台にも、その世界観はいかんなく溢れて、
会場には笑いと啜り泣きがあった。
11時30分開演の千秋楽だったので、
終演後、近くの中華店で遅い昼御飯。
「花蓮」一番人気のレバニラを食べて駅に向かう。
と、ちょうどバラして搬出の頃合い。
舞台監督の野月氏(右)と、美術協力の中嶋氏(左)が
炎天下の路上にいたのでスマホにおさめてみた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます