十歳の少年がてこじいと呼ばれるじいさんと過ごした
Kという町での日々。てこじいは雨の日に、電車で四
十分かかるところまで赤貝をバケツ二杯とってきて、
戻ってくる。それは元気のない母への思いやりなのだ。
そういう朴訥な優しさに溢れた小説のような気がする。
そして、我々は迷惑をかけたり、かけられたりしながら、
いきてゆく、ということも思い知らされる。けど、こんな
おじいさん一人でもいたら大変だろうなあ。
Kという町での日々。てこじいは雨の日に、電車で四
十分かかるところまで赤貝をバケツ二杯とってきて、
戻ってくる。それは元気のない母への思いやりなのだ。
そういう朴訥な優しさに溢れた小説のような気がする。
そして、我々は迷惑をかけたり、かけられたりしながら、
いきてゆく、ということも思い知らされる。けど、こんな
おじいさん一人でもいたら大変だろうなあ。