第六十九回昭和48年上半期。
満州だろうか、冬の寒い様子が描かれ、父が
病気で死にそうになっている。兄は男に騙され
こてんぱにのされ、巻き返しを図ろうとする。
「少年」は少女に餅を買ってくれ、と言われ、
レインコートを破ることを条件に買うことにす
る。ここが僕はとても印象に残っている。そう
いう事柄が荒々しいタッチで、骨太に描かれて
ゆく。冬の骨身に染みる寒さが真夏にはちょ
っと涼しかったです。ラストのヒワを握り殺
す描写でこの短編の骨子は決まってくる。
満州だろうか、冬の寒い様子が描かれ、父が
病気で死にそうになっている。兄は男に騙され
こてんぱにのされ、巻き返しを図ろうとする。
「少年」は少女に餅を買ってくれ、と言われ、
レインコートを破ることを条件に買うことにす
る。ここが僕はとても印象に残っている。そう
いう事柄が荒々しいタッチで、骨太に描かれて
ゆく。冬の骨身に染みる寒さが真夏にはちょ
っと涼しかったです。ラストのヒワを握り殺
す描写でこの短編の骨子は決まってくる。