薔薇の鬼ごっこ 末永直海

河出文庫　　　　　１９９６年


第３回蓮如賞優秀作を受賞したデビュー作。


キャバレーを舞台にした、客との鬼ごっこを繰り返す、その日々を描く。


おれっちとしては、クラブって言うんですかね、の舞台裏を見るみたいで


おもしろい、と思ったんだけど。


蓮如賞とは、また、おもしろいじゃないですか。世の戯れ事こそ、宗教の


発端だと捉えるなら、大いに、その精神は、宗教とは無縁ではいられなくなる


世界なのでは、と思えてくる。


小林よしのりの弟子ということだが、小林氏は漫画家ということらしいが、


おれっちはＴＶで見かけたことはあるがよくは知らないのだ。


とにかく、この作品は私小説であり、イキイキと書かれた、新たな青春小説


だったとみた。