新潮文庫 平成5年
鷺沢萌(さぎさわ・めぐむ)さんは2004年に36歳でこの世を去られている。
詳しくはわからなかったが、早すぎる死だ。
「葉桜の日」も芥川賞候補になったらしいが、前半部分さえもうちょっとうまく
描けてれば獲れてた思うが、後半はとてもおもしろく読めた。惜しいことをしたと
思う。
よく調べてあるし、会話も軽妙だ。ただ、同時に所収してある短編は楽しめなかっ
た。文章が随所に説明的で、ストーリーもよくわからないし、そもそもストーリー
じたいがあまりない。これはいかん、読めなかった。
「葉桜の日」は物語としても、小説としても、よくできていて、若書きという感じ
でもなかったし、芥川賞あげてもよかったんじゃないか、などと思ってしまうのだ
が、そんな優しくないよね、芥川賞…………合掌。
(鶴岡 卓哉)
鷺沢萌(さぎさわ・めぐむ)さんは2004年に36歳でこの世を去られている。
詳しくはわからなかったが、早すぎる死だ。
「葉桜の日」も芥川賞候補になったらしいが、前半部分さえもうちょっとうまく
描けてれば獲れてた思うが、後半はとてもおもしろく読めた。惜しいことをしたと
思う。
よく調べてあるし、会話も軽妙だ。ただ、同時に所収してある短編は楽しめなかっ
た。文章が随所に説明的で、ストーリーもよくわからないし、そもそもストーリー
じたいがあまりない。これはいかん、読めなかった。
「葉桜の日」は物語としても、小説としても、よくできていて、若書きという感じ
でもなかったし、芥川賞あげてもよかったんじゃないか、などと思ってしまうのだ
が、そんな優しくないよね、芥川賞…………合掌。
(鶴岡 卓哉)