古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

コーヒーと恋愛    獅子文六

2020-06-19 22:56:43 | 小説の紹介
ちくま文庫   1962年~63年

前に獅子文六氏の本を読んだのはエッセイだったので、

この作品も古本屋で見かけて、手に取ったとき、エッセイか

と思っていた。背表紙を見ると、きちんと軽妙な恋愛ユーモア

小説とあった。

可否会といわれるコーヒー道を極めるべく、モエ

ちゃんを口説こうとする50過ぎの男、まあ、モエ

ちゃんといったが40過ぎで、8歳下の男と同棲し

ていたが、出ていかれたりして、はなしはすすむ。

恋愛小説は苦手だったのだが、いくつかの優れた

恋愛小説とであい、克服した。

それにこの本は、そんなに若いひとたちを描いている

わけじゃあないのも、よかった。なにせ古希の人の書いた

恋愛なので、激しく燃え立つような感じじゃあない、どこか

冷めた、いや、クールな都会的な大人の話だ。

僕もコーヒーを淹れて、日々精進しているが、可否会に

はいれてもらえそうにない、と痛切に思ったのでした

……合掌。


              (鶴岡  卓哉)

































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