集英社文庫 1991年
高倉健である。不器用なんである、と不器用なひとという
イメージのある健氏だが、このひとは意外と器用なので
はないか。
ひとに伝えるということもきちんとできるし、文章だって、
これ意外と個性的にして、的を射ていることを言うって
感じである。
あなたっていうのは、母(おふくろ)のことらしいです。
僕にこの本を読んでいえることは、稔侍は友達思いの
いいやつだってことです。稔侍、いいやつ。
この前、緋牡丹博徒を見たけど、やはり、健さんはカッコ
よかった。200本以上出演作がある、とおっしゃるが、その
どれもがキラ星のごとき作品であることはいうまでもない
だろう。あぁ、僕も不器用を気取って、街を肩で風切って
歩い……たら……うんこ踏んだ……合掌。
(鶴岡 卓哉)