古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

街角の煙草屋までの旅 吉行淳之介

2024-11-14 04:16:22 | 本の紹介

講談社 2009年

 

副題的に、吉行淳之介自身による吉行淳之介③とある。

 

ケストナーの「ファビアン」に「ちょっとの違いが

 

大きな違い」とあるらしく、開高大兄と、我々はそ

 

こを読み外さない、と語っておられた。

 

1979年のエッセイから亡くなる前年1993年

 

までの充実しているエッセイの数々を収めている

 

本書。川崎長太郎氏に始まり、色川武大氏、井伏鱒二氏

 

まで、思い出を描き、偲んでいる。

 

お酒がお好きだったらしく、日本酒を飲むと肌が爛れるので、

 

ウイスキーを飲んだら、それがないので、生前井伏氏に教えた

 

とある。すごくデリケートな人で良く気が付き、端々に神経の

 

行く人と言う印象である。こういう人とはあまり会いたくない。

 

見透かされそうで、ちょっと怖いからである。編集者としても、

 

奮っていて、先日、「奇妙な味の小説」がとても良かったので、

 

本書を買って読んでみたというわけ。

 

(読了日 2024年10・17(木)18:50)

                (鶴岡 卓哉)

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