小野寺健・訳 中公文庫 2020年
ジョージ・オーウェル氏と云えば、「動物農場」
と「一九八四年」を書いた作者として有名で、
二作品とも読了済みだ。
手紙から、類推するにオーウェル氏と云う人は
とても誠実で実直な方であったようだ。作家に
なる為にあらゆる努力をしたという感じを受ける。
子供の頃の帝国主義の洗礼により社会主義者になり、
全体主義を批判するような、「一九八四年」を描
いたらしい。この人は社会派の作家ということが
出来る様だ。本書でも冒頭のエッセイで、「一杯の
おいしい紅茶」と言うタイトルで、おいしい紅茶の
淹れ方について考察している。けっこう、口説い所が
あるようで、綿密にそこら辺は描かれている。
47歳で若くして、肺結核で亡くなっている。
本名、エリック・アーサー・ブレア。1946
年頃のエッセイだが、今でも読み継がれるには
それなりの理由があるのだろう。
(読了日 2024年 10・24(木)23:05)
(鶴岡 卓哉)