古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

崖 梅崎春生

2024-11-30 08:50:19 | 小説の紹介

新潮文庫 昭和二十六年

 

この短編で、重要なモチーフとなっている崖で

 

あるが、ストーリー上でも重要である。

 

暗号解読係の主人公が、なくなった暗号書をネッ

 

チングの羽目板に見つける。

 

それを、山芋掘りに誘った加納、暗号書がなくな

 

ると、いつもいじめてくる上司が殴られることを

 

計算して、隠したと思われる張本人。その加納に

 

不意に、ネッチングの羽目板にあったことを冗談

 

めかして言うと、崖から突き落とされ、そして、

 

危ういところを救われる。本当に加納は主人公を

 

殺害しようとしたのだろうか?

 

それにしても、この短編とは、関係ないが、読むのが

 

遅すぎて、飽きてしまう、という問題が起こって来て

 

いる。ハハにそう言うと、そういう時は斜め読みする

 

のよ、と平気な顔をして言うのだ。

 

ぼくには、そういう芸当は出来ない。そう言われたこ

 

とで、天邪鬼(あまのじゃく)のぼくは集中して読む

 

ことが出来た。

 

(読了日 2024年11・17(日)21:30)

               (鶴岡 卓哉)

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