古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

傷口にウォッカ    大道珠貴

2018-05-21 00:46:41 | 大道珠貴
講談社文庫  2005年1月


40歳の永遠子の恋愛遍歴を描く。クリトリスにバターを、的な


ことかと思うが。


性への描写が赤裸々に描かれるが、妙なイヤラしさもない、というか



辟易してしまうようなところがなかったのが救いだ。


カラッとしている。


たぶん、本人は異様にどろどろとした気分なのだろうなあ、と察するが


文学としてみたときに、それが、穢れではなくなっているのだ。


この人の特質だろうなあ、と思う。


しょっぱいドライブでも、どろどろを描きながらも、カラッとしたと


ころが読ませてくれた。


その書き方が踏襲されていて、さらに、パワーアップしている、という


感じである。



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