古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

ユーコン漂流  野田知佑

2024-12-02 01:45:00 | 本の紹介

文春文庫 1998年

 

約三千キロを三年にわたり、夏の間だけ二か月間、

 

計六か月かけて、カヌーで下った冒険譚。

 

一週間も川辺のキャンプで泊まってしまうとは、

 

ぼくには考えられない。なんとも自由、気まま、漂泊

 

を繰り返し、ああ、と溜め息しか出ない。

 

ある村で、鮭のイクラの売買をしている村の日本人に

 

会って、つれなくされ、逆に白人に手厚く歓待された、

 

と云う話しは心に残った。けど、分かるような気もする。

 

外地で同じ日本人に会うバツの悪さみたいなものも

 

多少あったのかもしれない。本の中の本を読む場面が

 

ぼくは好きで、この本の中でも度々、本を読んでいる。

 

犬のガクも登場し、野田氏とふたりきりで心が通じ合って

 

いたと思っていたのに佐藤秀明氏と合流して、意気が分か

 

らなくなってしまって、ガクはすごく怒ったらしい。そういう

 

気持ち、よく分かる気がする。

 

(読了日 2024年11・20(水)12:40)

                 (鶴岡 卓哉)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする