”別荘で暮らす”と似ているようなものと思い込ませながら3泊4日の病院の旅に行って来た。早く言えば入院である。個室の予約ではなかったが病院の都合で1人部屋での4日間になった。が、隔離状態の部屋で外から鍵で勝手には出られない。別荘ならぬ務所暮らしとなった。
入院すれば1人で静かに物思いに耽る・本を読む、で過ごせる。色々なことを考えられる良い機会と思いながら月曜日の午前中に病院に入った。手術と言うほどのものでもないが施術は明日の午後、今日は少々の検査だけ。持ってきた、今年前半の直木賞作品青山文平氏の”つまをめとらば”とアインシュタイン式論理脳ドリルを楽しむ。病名は前立腺がん、治療は小線源療法である。
PSA、検査と呼ぶ前立腺がんの予備的な血液検査がある。基準値は4以下、この数値が大きくなるほど癌の可能性が増える。私は4を超えてから5年目の昨年、数値10を超えたため2回めの生体検査を受けた。想定外ではない”クロ”の判定となった。PSA検査は癌の可能性を見つける検査と言える。この検査で数値が大きければ次に癌かどうかを判定する検査として生体検査がある。前立腺中の皮膚を10ヶ所程度採取し、がん細胞があるかどうかを診る。私の場合は10ヶ所中1ヶ所だが、がん細胞が見つかった。
がん治療は色々あるが一般的なものではホルモン注射、外部からの放射線照射、前立腺の削除そして近年では小線源療法の4つがある。また、これらを組み合わせて行うこともある。私は先生の勧めもありホルモン注射+小線源療法+放射線外部照射を選んだ。因みに80歳以上の方ではホルモン注射のみで癌を前立腺内に閉じ込める方法をとることが多いようである。小線源療法は放射線を出す物質を前立腺に埋め込み中から治すと言う方法である。これは、小さい管(直径1mm以下、長さ5mm以下)にヨウ素125が入っているものを数十個埋め込む、私の場合は51個を入れた。
前立腺がんは近年、検査する人が増えたからだと思うが2015年にガン発生の部位でトップになったようだ。癌の初期症状は何もないのは御存知の通りである。早期発見・早期治療が確実に出来る病気で、治療後の生存率がとても高い。先ずはPSA検査を!お勧めする。血液検査なので人間ドッグでもオプション検査で直ぐに追加出来る。費用的にも2,000円程度だったと思う。前立腺がんになっても他の部位に転移していない状態なら抑え込むことが可能のようだ。繰り返すが是非PSA検査を!
使い古された感があるが”春は駆け足でやって来る”である。たった4日間の入院だったが梅の花は盛りを過ぎ、ヒガンザクラと思える桜がチラホラと咲き始めている。我が家でも庭が色鮮やかになってきた。写真上段は花の盛りを迎えたクリスマスローズ(正式名レンテンローズ)である。木の根本で囲むように咲いている。下段は雪割草である。小さい可憐な花で毎年、咲くのを待ちわびる。
今日は旧暦2月3日、明日は立春である。本当の春になる。がん治療も重要ポイントを過ぎた。明日からの春を”心身一新”で迎えたい。
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