ずばり、これは私の好きなタイム・パラドックスものです。
この映画の前宣伝は、「もしデジャヴが過去からの警告だとしたら」
「もし、デジャヴが未来を予知するメッセージだとしたら」
というような解説になっています。
でも、なんかちょっとイメージが違うと思いました。
だってこれって「タイム・ウィンドウ」という完璧SFアイテムのストーリーです。
ややオカルトめいたイメージの予告なんで、期待が外れたと思う方も多いのでは。
ただ、私にとっては、うれしい予想外で、タイム・トラベル、タイム・パラドックスものは、とてもわくわくさせられて、好きです。
タイム・ウィンドウは、理屈はともかく、現在から4日6時間前の映像を見ることが出来る機械。
それで、タグは自身ではっきりと死体を確認した女性の生きている姿を見てしまいます。
ただ、どうも、知っている人のような気がしてならない。
その謎が、解き明かされていきます。
何と、4日6時間前の映像に映る車を追って、現在のハイウェイを走りぬけるシーンがあります。
これは怖い!!ラッシュ時の道路を逆走していたりする。
こんなカーチェイスは今までありません!
すでに起きたフェリーの爆破事故、すでに殺された女性、これらの運命を変えることなど可能なのか???
何とかしたい一心で、ついには彼自身、意図的につくりあげた時間のワームホールでタイムトリップをしてしまうのです。
そこで彼のする行動が、ひとつひとつ、以前に彼が見たものの裏づけになっていくのです。
この辺の、理屈はそうだけど、そんなまさか・・・という歯がゆい、信じられない感じ。これがすきなんですよね~。
ここで、結末を言ってはおしまいなので、省きますが、
映画の中では、
「流れを変えた川はそちらを本流として流れはじめ、
元の本流は消えてしまう」
と、時間の流れを川ににたとえて説明していました。
ご都合主義、大いに結構!
そうじゃなきゃ、リスクを犯して時間をさかのぼる意味がない!。
さてこの二度目の事件後、彼がタイム・ウィンドウのスタッフに会いに行ったらどうなるのでしょう。
当然、皆初対面。
けれど、彼ら皆、強烈な既視感に襲われるに違いありません。
これが、既視感(デジャヴ)の正体というわけです。
ただし、フェリー爆破事件も未然に終わったのであれば、彼はタイム・ウィンドウは見ないことになるのではないかな。では、もちろん過去へ行くことも出来ず、行く必要もない・・・と。
不思議ですね。
この不思議な感覚が好きで、
わりと最近見たタイム・トリップものでは
「バタフライ・エフェクト」(「守護神」のアシュトン・カッチャー)
「サマー・タイムマシン・ブルース」(のだめと峰くん!!)
なんかがお勧めです。
この犯人役のジム・カヴィーゼルは、「パッション」でキリスト役をしていますね。
なるほど・・・、なんとなく納得の、印象深い役柄でした。
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