誰もがいつかは死を迎えるけれど
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11歳のサムは、夏のバカンスで家族とともにオランダ北部の島にやって来ます。
そこでのある日突然、生き物はいつか必ず死を迎えることに気がつきます。
恐竜も、人も。
父も母も、そして自分も。
「地球最後の恐竜は、自分が最後の恐竜だと知っていただろうか・・・。」
サムはその孤独を思います。
そうだ、いつか父も母も兄も死んでしまって自分一人になったときに耐えられるように、
一人でいる訓練をしよう、と計画を立てるサム。
そんな彼が、島のテスという少女と知り合います。
テスは母親と二人暮らし。
12年前に母親が旅先で知り合った男性との間に自分は宿ったらしい。
そして母は、その男とはそれっきり逢いもせず、知らせることもせず、
一人で自分を生んで育てた。
そんなことを最近知ったテスは、父親と会うためにある作戦を考えつき、
サムも協力することに。
さて、このなりゆきは?
そしてサムの一人でいる訓練は?
少年の一夏の成長の物語、
こういうのはともかく好きですねえ・・・。
誰もが成長の途上で、「死」について意識することがあるのではないでしょうか。
サムは、砂浜に掘った穴に横たわることで、突然そのことに思い至る。
親しい人がいなくなって、ひとりぼっちになってしまったら、
その孤独をどうすればいいのだろう・・・。
その答は、島のある人物が教えてくれることになるのですが。
歌うことが大好きな明るいお父さん。
頭痛持ちのお母さん。
サムをみそっかす扱いするおにいさん。
でも大好きな家族。
大切な思い出がたくさんできた夏。
好きです、こういうの。
<Amazon prime videoにて>
「恐竜が教えてくれたこと」
2019年/オランダ/84分
監督:ステファン・ワウテルロウト
原作:アンア・ウォルツ「ぼくとテスの秘密の七日間」
出演:ソンニ・ファンウッテン、ヨセフィーン・アレンセン、ユリアンヌ・ラス
少年の成長度★★★★★
夏休み度★★★★★
満足度★★★★☆