映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

最後まで行く

2023年05月22日 | 映画(さ行)

最後まで行け!

* * * * * * * * * * * *

2014年の同名韓国映画のリメイクです。
ずいぶん面白かったらしくて、中国やフランスでもリメイクされたそうで。

私はわざわざリメイクしなくても元版を見ればいいでしょ、というのが持論なのですが、
この度については、岡田准一さんと綾野剛さんが演じるというのなら
やっぱりリメイクは嬉しいかも・・・、と思ってしまいました。

最近ハリウッド映画よりも邦画の方が好きと思うのも、
おなじみのごひいき俳優さんを見ることができるからなのかもしれないと、
思い当たりました。

さて本作、ある年の年末。
刑事の工藤(岡田准一)が、危篤の母の元に向かうため、
雨の中車を飛ばしていました。
しかし、妻(広末涼子)からの連絡で、母の最後には間に合わなかったことを知ります。
が、そんな時、車の前に現れた一人の男(磯村勇斗)をはねてしまいます。
飲酒運転をしていた工藤は、とっさに遺体を車のトランクに入れて、
その場を立ち去ります。
そして、母の棺の中にその遺体を入れて、母と共に焼いてしまおうとするのです。

そんな工藤を怪しみ、彼を追うのが、県警本部監察官・矢崎(綾野剛)ですが・・・。
実は矢崎にも差し迫った事情があったのです。

一見クールで冷静沈着そうな矢崎が、次第にその本性を表わし、
狂気の淵に沈んでいくのがなんとも恐い。
そしてそれこそが綾野剛さんの真骨頂であります。
そしてまた、工藤はヤクザと癒着して裏金作りをしているし、
飲酒運転もなんのその、妻とは離婚寸前というやさぐれ刑事。
そこでひき逃げとなればもう、刑事人生どころか人生そのものも終わってしまいます。
そんなところをちょっぴりコミカルさも交えながら
ストーリーが進んでいくのがなんとも楽しい。
そしてまた次第に、矢崎に引きずられるように、彼もまた狂気の淵へ沈んでいくという・・・。

岡田准一×綾野剛をたっぷり楽しみました!!

磯村勇斗さんはずっと死体だけの役なのか?と思ったら、
ちゃんと時間を戻して、生きているシーンもありますのでご安心を。

 

<シネマフロンティアにて>

「最後まで行く」

2023年/日本/118分

監督:藤井道人

オリジナル脚本:キム・ソンクン

出演:岡田准一、綾野剛、広末涼子、磯村勇斗、駿河太郎、柄本明

 

アクション度★★★★☆

痛快度★★★★☆

血みどろ度★★★★☆

満足度★★★★☆

 



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