27年かけた通過儀礼
* * * * * * * * * * * *
「IT イット “それ”が見えたら終わり。」の続編にして、完結編。
前作から27年後。
田舎町、デリーで再び連続児童殺人事件が起こります。
あの「ルーザーズ・クラブ」の子どもたちで、
今町に残っているのはマイク(イザイア・ムスタファ)のみ。
彼は27年前に誓った約束を果たすときが来たと思い、仲間を呼び戻します。
ビル(ジェームズ・マカボイ)、ベバリー(ジェシカ・チャステイン)など、
あのときの仲間が一人を除いて戻ってきます。
あの太っちょのベン(ジェイ・ライアン)は、見事に引き締まって精悍な姿に!
さてところが町を離れた皆は、なぜか27年前の記憶がぼんやりとしていたのですが、
町に戻ると、あのときの恐怖の記憶が蘇ります。
怖じ気づき、逃げだそうとする彼らでしたが、
マイクの説得で、殺人ピエロと闘う覚悟を決め・・・。
今回登場する殺人ピエロ始めその他の魔物の造形がなんとも気色悪い・・・。
そうですね、怖いと言うよりも、生理的にいや~な感じがします。
そして今回は、ルーザーズ・クラブ一人一人が、
その個々の呼び戻したくない忌まわしい記憶と対峙することになる。
自分の弱さや後悔、忘れるほかないような悲惨な出来事。
そういうことを乗り越える勇気を彼らは試されるのです。
そうしてこそ彼らは初めて真の大人になる。
つまりは27年かけた通過儀礼。
う~ん、キビシイです。
こう言われたら私もまだ全然大人になりきっていない気がします。
特にベバリーが、あの支配的父親から離れても、
よその町でDV夫の暴力を耐えつつ生活していた・・・と言うところでは、
泣きたくなるほどの運命を感じます。
逃げても結局同じような選択をしてしまうものなのか・・・。
なんという人生の皮肉。
しかしこの度、ようやく幸せをつかみそうではありますね。
良かった、良かった・・・。
<J:COMオンデマンドにて>
「IT イット THE END “それ”が見えたら終わり。」
2019年/アメリカ/169分
監督:アンディ・ムスキエティ
原作:スティーブン・キング
出演:ビル・スカルスガルド、ジェームズ・マカボイ、ジェシカ・チャステイン、
ビル・ヘイダー、イザイア・ムスタファ、ジェイ・ライアン
恐怖度★★★★☆
気色悪さ★★★★★
満足度★★★.5
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます