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「スリジエセンター1991」海堂尊

2018年04月17日 | 本(その他)

見果てぬ夢・・・桜宮岬

スリジエセンター1991 (講談社文庫)
海堂 尊
講談社

* * * * * * * * * *

世界的天才外科医・天城雪彦。
手術を受けたいなら全財産の半分を差し出せと言い放ち顰蹙も買うが、
その手技は敵対する医師をも魅了する。
東城大学医学部で部下の世良とともにハートセンターの設立を目指す天城の前に
立ちはだかる様々な壁。
医療の「革命」を巡るメディカル・エンターテインメントの最高峰!

* * * * * * * * * *

「ブラックペアン1988」「ブレイズメス1990」に続く3部作の最終章。
といっても、主な流れをほとんど忘れていましたが・・・。
おさらいしたい方は、こちらをどうぞ・・・

→「ブラックペアン1988」

→「ブレイズメス1990」


東城大学医学部の、佐伯医院長、高階講師、
「スリジエセンター」設立のために呼ばれた天才外科医天城らの陰険なやり取りが、
天城に心酔する新米医師・世良の視点で描かれます。
またこの時、研修医としてあの速水も登場。
やはり海堂ファンなら見逃せない一作。


でも本作、ラストがあまりにも切ないです。
日本の医療の将来を夢見て実現を目指していたスリジエセンターの挫折。
そしてまたその後の天城の運命・・・。
はい、私は世良と共に泣きました。
美しいスリジエ(桜)の花の元で・・・。

さて、スリジエセンターは桜宮岬が予定地だったのですが、
確かもっと将来の話ですが大々的構想で稼働しようとしていたAIセンターが瓦解したのも同じ桜宮岬。
この地は海堂氏の夢見る理想の医療の実現すべき地なのですが
それはやはり実現不可能なこと・・・なので、
どちらもこういう結末にしなければならなかったということなのでしょう。
もしくは、この地はあの碧翠院に呪われているか・・・。

ところで、「ブラックペアン」いよいよテレビドラマが始まりますね、
主演二宮和也さんは渡海医師。
(実は私の中で渡海医師って、あんまり印象がないのですが・・・)
それより、世良医師が竹内涼真さんで、なんとこの本(文庫)の巻末解説が竹内涼真さんなんですよ。
わーい、お買い得。
そんでもって私の大好きな速水医師は山田悠介さん。・・・? 
私はよく存じませんが・・、まあここでは駆け出しの役だから有名どころでないのは仕方ないか。
でも仮面ライダー出身の方ですよね。
イケメンは間違いなさそうだ。
4月22日から。(4月15日からにしてほしかった。始まるまで気を持たせすぎ。)
ま、とりあえず楽しみ~!

「スリジエセンター1991」海堂尊 講談社文庫
満足度★★★★☆



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