じわじわと、「その時」に近づいていく
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北陸方面軍に陣中見舞いにやってきたサブローは
久々に森ブラザースら、家臣たちと親睦を深める。
久々の団欒は盛り上がり、犬千代の頼みで、握手ならぬハグ会(!)まで開かれる始末…
一方、秀吉率いる中国方面軍は備中へ侵略、
恐るべき新たな策に出ようとしていて…!?
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さて本巻、いよいよこの物語も大詰めに近づいてきたことがひしひしと感じられます。
天正10年。
北陸方面軍に陣中見舞いにやって来たサブロー信長は、
長年苦楽をともにした家臣たちと語らいます。
なんと一人一人にお礼の言葉をかけてハグをしています。
いかにも、最後の別れですよね・・・。
なんだか感慨深い。
そして、安土城を家康ら一行が訪れ、
その饗応役を明智光秀が務めるわけですが、
当然ながらこの物語では何事も起こらず和気藹々とした時が流れます。
ここも結局サブローと家康の最後の対面シーンということになりました。
一方備中において高松城の水攻めにとりかかっている秀吉。
彼はこの物語の始めからほの暗い意志を明確にしていたわけですが、
なんと本巻では本心を吐露します。
あの男は常にわしの予測の外にいる。
こんなにも長い年月屈辱と憎悪を抱きながら仕え続けるほどに
織田信長という風変わりな男に引き寄せられてきた。
こんなはずではなかった、わしの生涯は。
そんな兄の心を知りつつも、なおも野望に燃えるのは弟秀長であります。
この男、実は秀吉以上に危険、というのは先頃から見えていたことではありますが。
そして秀吉からの救援要請が届き、いよいよサブローが安土城を出ることになる・・・。
うう・・・、次巻が待たれます。
結局今になってもどういう形で本能寺の変となるのか、
秀吉・秀長の策略なのは間違いないとは思いますが、
その詳細は見当もつきません・・・。
「信長協奏曲21」石井あゆみ ゲッサン少年サンデーコミックス
満足度★★★★☆
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