アニメと合わせて楽しみたい
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室町時代、京で世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王。
盲目の琵琶法師・友魚(ともな)と育まれた少年たちの友情は、
新時代に最高のエンタメを作り出す!
「犬王」として湯浅政明監督により映画化。
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本作は私、先にアニメ映画されたものを見てしまっていましたが、
古川日出男さん訳の本家「平家物語」を読んだものとしては、
こちらもぜひ読んでおかなくては、と思った次第。
つまり著者が「平家物語」で体得した言葉の調子やリズムを生かして、
新たな物語を紡いだものなのであります。
とはいえ、本作の時代は本家「平家物語」よりも200年ほども後のこと。
壇ノ浦で海底に沈んでいた宝剣を拾い上げ、
その剣を直に見てしまったことから盲目となってしまった友魚(ともな)と、
能楽師の家で、恐怖を覚えるような異形の体で生まれ落ちた犬王、
二人の物語。
犬王は実在の人物をモデルとしています。
文体は本当に、ポンポンと語りかけるように弾んでいて、
例の「平家物語」の続きのようです。
しかしあくまでもこれは、紙に書かれた物語。
これをロックミュージカルに仕立てたアニメスタッフのイマジネーションに今さらながら驚嘆します。
まことに希有な物語。
もう一度アニメが見たくなってしまった・・・。
「平家物語 犬王の巻」古川日出男 河出文庫
満足度★★★★☆
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