映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

クリミナル・タウン

2018年10月04日 | 映画(か行)

街ぐるみの巨悪の隠蔽・・・ではなかった。

* * * * * * * * * *


舞台はワシントンD.C.
アナログを愛するさえない高校生アディソン(アンセル・エルゴート)は、
幼馴染のフィービー(クロエ・グレース・モレッツ)との初体験に成功。
ちょうどそんなとき、親友のケヴィンがバイト先のカフェで射殺されるという事件が起きます。

その事件は、不良の黒人少年がギャング同士の抗争に巻き込まれただけとして
おざなりの捜査しかなされません。
でもケヴィンのことをよく知るアディソンは納得できず、
フィービーとともに真相を解明しようとします。
ところが、そのことに町の人々は全く協力的ではない・・・。

私、本作の予告編を見たときに、街中が何かを隠蔽するために真実を隠し、
捜査をやめさせようとしているのだと思ってしまいました。
・・・少なくとも予告編ではそういう描き方をしていたように思えたのですね。
ところが実際はそうではありませんでした。
このワシントンの街ではこんな事件などほとんど日常茶飯事で、
人々はすっかり反応が鈍くなってしまっているのです。
警察ならなおさらのこと・・・。
だから高校の級友たちも一応のショックを受けるのだけれど、すぐに日常に戻っていきます。
そんな中で、アディソンだけがしつこくこだわり
根掘り葉掘り人から何かを聞き出そうとする。
・・・まあ、周りからすればウザいやつで、大人たちからすれば、危険なマネ、ということなります。
非協力的というのはそういうこと。



しかし、実のところ、街中が何かの隠蔽を図っていた・・・という話のほうが面白かったと思う。
本作は結局、そうしたサスペンスとか謎解きめいたものはなくて、
アディソンが特別な推理をしたわけでもない。
事件の真相というのも全く意外なものではなかった・・・。
というか、裏の裏は表・・・?



「なにこれ?」というのが、見終わった私の偽らざる感想。
日本ではよくあるけれど、ハリウッドでもやっぱりあるんだ、アイドル映画・・・。
確かに、アンセル・エルゴートとクロエ・グレース・モレッツは初々しくて可愛かったけどさ・・・。

<ディノスシネマズにて>
「クリミナル・タウン」
2017年/アメリカ/86分
監督:サーシャ・ガバシ
原作:サム・マンソン
出演:アンセル・エルゴート、クロエ・グレース・モレッツ、デビッド・ストラザーン、キャサリン・キーナー
サスペンス度★★☆☆☆
満足度★★☆☆☆

 



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