本当はどういう女だったのか
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豪邸に暮らす著名な詩人・寒川(坂東彌十郎)の新妻・スオミ(長澤まさみ)が行方不明になります。
そこへ訪れたのが、刑事・草野(西島秀俊)ですが、
彼はスオミの元夫で、私的に呼ばれただけ。
寒川は大事にしたくないといって、警察に届け出ることを拒否。
草野は誘拐かもしれないから、警察に連絡して、
捜査を開始すべきと言うのですが・・・。
そんな中、さらにスオミの元夫たちが集まってきます。
最初の夫で、今はこの屋敷の庭師兼家政婦をしている魚山(遠藤憲一)。
2番目の夫、ユーチューバーで資産家の十勝(松坂桃李)。
3番目の夫は警察官・宇賀神(小林隆)。
スオミが中国人で中国語しか話さないと思い込んでいた!!
4番目の夫が刑事・草野。
そして5番目の夫が、現在の夫・寒川。
彼らはスオミと出会い結婚したいきさつなどを熱く語り合うのですが、
男たちの口から語られるスオミは、それぞれまったく違う性格の女性で・・・。
一体、スオミとは何者だったのか?
そして、今回の失踪の原因は?
いかにも、三谷幸喜ブシ全開。
ほとんどの舞台はこの屋敷の中。
そしてすべてワンカットとは言えないまでも、
相当の長回しで登場人物を追いながらカメラを回すという手法。
舞台を見る感覚に近いです。
それぞれの人物が語る回想シーンに、
必ず同じ女性(宮澤エマ)が、それぞれまったく異なる職業で登場するのも面白い所です。
一体この女は何者なのか・・・?
スオミは結婚詐欺的な人物なのかと思ったのですが、
でも、誰も大金を巻き上げられたりしてはいない様子。
ただ、金持ちのはずの寒川の、あんまりな吝嗇ぶりには嫌気がさしたようではあります。
ただ男たちの望む姿でいようとした・・・、
けれど結局男たちを手玉にとっている。
そういうタフさがいいなあ・・・。
ラストのショー仕立てのシーンでは、西島秀俊さんのダンスが見られるのも、儲けもの。
(もちろん、他の出演者たちも同様ではありますが。)
楽しかった~♪
TOHOシネマズ札幌にて
「スオミの話をしよう」
2024年/日本/114分
監督・脚本:三谷幸喜
出演:長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、坂東彌十郎、遠藤憲一、
小林隆、瀬戸康史、戸塚純貴、宮澤エマ
コミカル度★★★★☆
満足度★★★★☆
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